S p a c e 【JM.JK】 (ページ2)

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タクシーを降りた後
暗唱番号をうちこんでセキュリティーを抜けて入れば

エレベーターに乗って一人になった瞬間
堰をきったように涙が溢れ出す

なんだかんだで、本当に好きだったんだなぁなんて
止まらない涙をぬぐいながら他人事のように思った。

鍵を差し込んで解錠したら
なぜか室内は明るくて不審に思っていたけれど

知ってる革靴がワンセット置いてあるのに気づいて安心した。

「おかえり」

人の家でテレビを見ながらソファーでくつろいでいるのは

一つ上の兄、キムテヒョン。

TH「お前今日ジョングクの誕生日会行ってきたんじゃないの？」

振り返って目があえば兄はぎょっとしたように駆け寄ってくる

TH「何があった？」

「…」

兄の友人でもあるジョングクとの間にさっきあったことなんて言えるわけなくて…

何も言えずに抱き着けば少しだけアルコールの香りがして、そういえばジョングクもアルコールの香りがしたなんて思い出して少し引いていた涙がまたじわじわぶり返す

「オッパー～～～～～」

TH「よしよし」

頭を撫でてくれてだんだんと落ち着いてきた頃

聞きなれない着信音がして、

ごめん。そう言ってお兄ちゃんは電話に出る

TH「A？ああ、さっき帰ってきたよ…うん…俺、今Aの家にいる」

「誰？」

私が聞けば「ジミナ」って口パクで教えてくれるから

自分のスマホを見てみたら

ジミニオッパから何件ものメッセージと着信があった。

心配してくれてたんだ

ごめんなさいジミニオッパ…

【今日はせっかく誘ってくれたのに勝手に帰ってごめんなさい。
少し気分が悪いので先に家に帰って休みます。】

それだけ送って

「お風呂に入ってくるね」って電話中のお兄ちゃんの背中に声をかけて

さっきの出来事を全部忘れる様に
熱いシャワーを浴びて、お風呂に浸かった。

髪を乾かして歯磨きをして脱衣所兼洗面所を出れば

何やら話し声がする。

ちらっとリビングを覗けば

兄と談笑しているのはどうやらジミンオッパみたいで。

人の家に勝手にあげるなんて…って思うけど

まぁ今までも来てたことあるしいっか。って自己完結。

挨拶する気も起きなくてそのまま寝室のベッドに横になれば

お酒も飲んだし泣いたから、すぐに意識は途切れた。