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バチン。
静かな部屋に、よく響いた痛々しい音。
｢……最低だよ｣
俯く彼の頬は赤くて
私の手のひらがじんじんするから
私が彼をぶったんだろう
でも、こんなことする彼が悪いんだ。
婚約してる、人がいるのに……
呆然としてる彼の腕をすり抜けて
床に落ちてたバックをひったくって部屋を出る
｢A……？｣
そこに居たのは幼馴染。
｢待って、どこ行くの！？ジョングク知らない？｣
｢知らない。帰る！｣
慌てて駆け寄ってくる幼馴染の腕を振り払って
店の前に泊まってたタクシーのひとつに乗り込んだ
怒りと悲しみでどうにかなりそうだった
こんなにグチャグチャになるなら
来なければよかった。
｢ほんと……馬鹿。｣
お兄ちゃんの言う通りだった。
あの人は変わった
私の知ってる彼＿＿＿＿
……チョンジョングクはもう居ない。
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作者名：紫色
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/bts_Jinchimluv
作成日時：2020年9月1日 0時
