哀れな孔雀に毒蛇の愛を。【usss】

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「Aおはよー、元気なさげじゃん」

「あー、おはよ」



笑顔で挨拶をしてくれる友人に苦笑いで挨拶をしたあと、そそくさと席に着いた。

そりゃ昨日は災難でしたからね、と言いたいのを抑えて、頭を抱えてため息をつく。

あの後散々志麻に質問攻めにあい、気づけばAと親しげに呼ばれるようになってしまったAは頭痛がするのを感じた。



「...あの陽キャ人間、距離感おかしいでしょ」



異性の腕掴むどころか耳元で声出すしあってほんの数時間で呼び捨てにするし、確かに彼がモテるのも納得である。

顔も良いし良いところの家系なので、そりゃそうやって好意的に接されると女も期待するものだ。

どうしようもなくて悶々としていると、それを遮るように頭上から声がした。



「城川さんおはよ」

「あ...うらたくんおはよう、」

「何かあったの？頭いたい？」

「あ、いやそんなんじゃないよ」



大丈夫、大丈夫だから。
そう言って無理やり笑顔を作り、否定した。


頼むから大丈夫だから話しかけないでくれ。

そんな一言を心の中で付け加えて、Aはうらたと反対側の方を向き、窓から外を眺めた。



「...？」



ぱちり。

赤色と目が合った気がした。

・→←侵食。

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