まって転生したのはいいけどうちの兄と弟の顔面が国宝級なんて聞いてないんだが？？？？

12話「うちの弟が有能すぎる！！！」ワース視点 ページ13

ワース視点

今日はとんだ厄日だ。レアン寮(うち)にカチコミにきた一年共をバラバラに散らしたとこまでは良かった、、、が俺のところに来たのは生意気な青髪ピアスの一年。正直あんな劣等生共と一緒にいる一年に負けるわけない、、、そう思っていたが実際は違った。俺の最大魔法をあいつは打ち消した。意味分かんねぇ、、、なんであんな劣等生共と一緒にいる一年に今までずっと努力してきた俺が負けたのか、、、あいつが去った後1人で考えていたが答えは出なかった。ふと嫌な予感がした、なぜかわからないが今行かなければ後悔する。そう思ったのと同時に俺は歩き出していた、なぜかはわからないが俺の足は迷いなどなくただひたすらに廊下を歩いた。ちょうど突き当たりに差し掛かったところで聞き覚えのある声とツンとした嫌な匂いがした。

【ｶﾂｰﾝｶﾂｰﾝ】

靴の音を大きく鳴らしながら声の聞こえた方向へと進んだ。

「、、、あ？」

突き当たりを曲がったところで廊下の通路の真ん中で倒れている人を見つけた、、、一目見ただけでそれだ誰なのかは見当がついた。

『ワー、、、ス、、？』

途切れ途切れになりながら俺の名前を呼ぶ声、、、それは自分の姉だった

「はっ？姉貴？？？？」

意味がわからなかった、なぜ姉がここに居るのか。なぜ血を流しながら倒れているのか、、、。混乱しながらもなんとか自信を落ち着けようとしたがそんなこと御構い無しとでもいうかのように疑問が頭の中を支配していった。

「えっ、はっ？？どうしたんだよその傷！！いや、その前に止血を、、、」

話を聞こうと思ったがまずは止血が先だ。急いで姉ちゃんに近寄りみてみるとお腹の辺りがなにか鋭利なもので刺されたようで酷く出血していた。ハンカチだけでは足りず白いハンカチはすぐに赤く染まった。

『ｺﾞﾌｯ、、、(吐血』

どうしようかと考えていると姉ちゃんが血を吐き出した、、、吐血だ。

「姉貴！？」

驚いて声を上げるが姉ちゃんから反応は無い。このままだと姉ちゃんは高確率で失血死してしまう。ふと自分の着ている寮のローブが目に入る、これだ！！そう思い急いでローブを脱ぎ姉ちゃんの傷口に当てる

「姉貴、痛いかもしれねぇけど少し我慢してくれよ！！」【ｸﾞｯ】

そう言った後に力強く押さえる。姉ちゃんから痛そうな声が聞こえて一瞬力を弱めたが慌てて押さえ直す。何分たっただろうか、気がつくと血は止まっており姉ちゃんは眠っていた。口に耳を近づけて息を確認した後に俺は姉ちゃんを抱き上げ寮の出口へと走って向かった。

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