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11*図書室 ページ12

パァーッと光が差すと思ったが、


中は暗くてよく見えない。


「暗ぇな。なんか見えるか?」

「全然見えない」


真っ暗な中、私は何かを蹴った。

 
手に取ってみると、ロウソクが1本。

火がないかと田噛に訊いたが、無いと言った。

私はマッチかライターを探した。


「これ、マッチか?」


田噛がたまたまさっき拾ったマッチをポケットに入れていたらしく、


それを使うことにした。


……ぼっ


ロウソクからぼぉーと炎が出り、激しく燃えている。


「少し見えるようになったな」

「ここって……図書室?」


本がずらーっと並び、椅子とテーブルがある。


「うわっ!!!」


急に誰かが出てきた。

田噛は驚いたらしくビクリと反応した。


「……何だ、佐疫かよ……」


溜息をつきながら田噛は言った。


佐疫……あー2番目の人ね(会って2番目の人という意味)


「驚いた?」

「いや、別に」


私の反応に佐疫が驚く。

逆ドッキリ……ではないけど。


「何で、ここにいるんだ?」

「いやぁ…なんかね、ドアを開けたら図書室だったからさ。誰かこないかなーって待ってたんだ」ニコッ


その前に他の仕事あるんではないかと……。

まぁそれはいいとして……。


「何かあった?」

「ん?んー調べたところこれが見つかったよ」


佐疫が持ってみせたのは1輪の花。

また花だ。


「他の亡者も花が好きなのかな」

「花……か。確か昨日、花があったって平腹が言ってたな」

「何か意味があるのかわからないけど、一応Aが持ってて」


私はこくりと頷き、本棚などを調べた。


どれも古い本ばっかりだ。



亡者は一体何を目的に花を置いているのか。


「この花って、花瓶に入れてあった?透明の」

「え?うん、そうだよ」


これは、ただ図書室に飾られている花じゃないらしい。



……キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン……



突然のチャイム。

私達はビクリと驚き、チャイムが止んだ。


廃校なのに…。

獄卒達以外は誰もいないのに…。


と思ってくると怖くなった。

私は知らない間に田噛の服を掴んでいたらしい。


「ん?何だ、怖いのか?」

「う、ううん……ただ驚いただけ」


なら掴むなよと、田噛に言われた。


怖いなら掴んでいいってこと?

田噛の第2印象は「変な人」

になってしまった。


 






私は今日も調査を続ける。 →

12*本の題名→←10*黒猫の目印



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マミむめも(プロフ) - 96(くろ)ちゃんさん» ありがとうございます!続編の方で頑張りますね!(`・ω・´)← (2016年1月25日 18時) (レス) id: 1e9b842bf5 (このIDを非表示/違反報告)
96(くろ)ちゃん - いいですね!この作品!更新頑張ってください! (2016年1月25日 18時) (レス) id: db978529df (このIDを非表示/違反報告)
マミむめも(プロフ) - 守頭さん» いつもありがとうございます!(*^^*)もうすぐで続編いきそうです笑頑張りますよ〜! (2016年1月1日 11時) (レス) id: 1e9b842bf5 (このIDを非表示/違反報告)
守頭(プロフ) - マミむめもさん» 今日も楽しませていただきました!続きが気になりますね!!!更新、頑張ってください! (2016年1月1日 0時) (レス) id: 6baa651bf1 (このIDを非表示/違反報告)
マミむめも(プロフ) - 守頭さん» まぁたがみ?は田噛の逆ですからねw性格も逆転しましたwwwありがとうございます!w (2015年9月30日 19時) (レス) id: 1e9b842bf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マミむめも | 作成日時:2015年6月28日 23時

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