女子校教師 (ページ9)

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言われたとおり教科書を机の上に出すと、ジャンハオ先生によって机に差し出されたのは今日のミニテスト。

 ああ、見たくない点数。

 『学年でおまえが一番悪い』 

「え、」 

『え、じゃない。逆になんでこんな点数取れるわけ』

 「……これでも頑張りました」 

『へえ、これでねえ』  

ジャンハオ先生は、『まあいいや』と呟くと、あたしの教科書を開いてミニテストの用紙の隣に並べた。

 『まずは、ここの問題。公式探して、自分で解いて』 言われたとおり、教科書のページの中からテスト問題の公式を探し出す。 

足を組んだジャンハオ先生の座るイスが、ギシッと音を立てて軋むと緊張が増して手汗が滲む気がした。

 早く帰りたい……。 

そう思いながら問題を解き終えると、『ん、正解』と耳を撫でるような声。  

『問題が解けるって事は、公式覚えるの苦手？』 

「…暗記が、苦手です」 

『ほかの点数も悪いの？』 

「んー、あ、英語は得意です！」 

『うーわ、英語おれ苦手だわ』

 嫌そうな顔を浮かべるジャンハオ先生が何だか面白くて、つい笑ってしまうとすぐに先生は真顔に戻る。