これ､いわゆる『負けヒロイン』ってやつですか？[２]【ツイステ】

step59 ページ15

・





エース「は゛ぁ〜〜……」






寮に戻った途端、盛大なため息と共に座り込む。






エース「なぁにが話の分かるダチ、だよ」






自ら『友達』という線引きをしてしまった愚かさを今更ながら後悔する。






エース「(何のためにあそこまで粘ったんだか)」






デュース「うぉっ…びっくりした」






デュース「何してるんだ、こんなところで」






偶然同じタイミングで帰宅してきたクラスメイトをじろりと見上げ、再びため息をつきながら立ち上がる。






エース「別に？お子様なデュースくんには関係ない話ですぅ〜」






デュース「あ？」






ぎゃあぎゃあと喚き始めるデュースの声を聞き流していると、ポケットが微かに振動していることに気づく。






取り出したスマホの画面には新着メッセージの表示が一つ。






『シメられなかった？』






実に味気ないメッセージ。






それでも






エース「ふっ＿＿」






口元が緩む自分がいるのも事実で。






デュース「な、何だ急にニヤニヤし始めて…気味が悪いぞ」






エース「うっせ」






訝しげに首を傾げるデュースに背を向け自室へと戻る。






『A連れてくって言ったらよくやったって誉められたわ』






そう返信すると、『良かったね』とこれまた端的な返事がかえってきた。






このままだと会話が終わりそうな気がして






『お礼ちゃんとするから、何食べたいか考えといて』






どさくさに紛れて提示した『約束』を確実なものにするため、改めて念を押す。






エース「(さりげなくデートの約束も取り付けたし)」






エース「(ここから巻き返すとしますか…)」




・

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←step58

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す