涙の跡は知っている（3）

誕生日と作者から ページ12

「上杉君、誕生日おめでとう。」


そう言ってプレゼントの手編みマフラーを渡す彩。


「サンキュ、」



照れながらも口角を上げる上杉。
今は2人だけ、

今は……上杉と彩2人だけの時間なのだ、


上杉にしては彩と2人で居れることは何よりも嬉しい誕生日プレゼントだった、



そうこれは“プレゼント”

この時間が“プレゼント”なのだ、


送り主らは勿論探偵チームkzの皆。

このシチュエーションを用意したのも皆。



「上杉君…マフラー嫌だったら使わないでね、好きな色とか分かんなかったから…」


「いや……使わせて貰う。」


「へ？」


彩のマヌケな返事と同時に上杉の顔は真っ赤に染まってしまった。


そんな事を言うつもりではなかった。


「あ、ありがとね、」


彩は上杉に顔を背けた。


だがけし上杉の事が嫌になった訳ではない。その証拠に彩も顔が真っ赤なのだから、



沈黙がしばらく続き、我慢出来なくなったのは上杉だった。



「立花、あのさ、プレゼントありがと。それと、今度……」



「終了ーー！！！！！」


上杉が彩を勉強会に誘おうとしたら若武の大声が響いた。


「15分って長いようで短かったね、」


なんとも言えない表情で上杉を見る彩。


「バカ武…俺の勇気を返せ…！」


そんな事を叫びながら誕生会は終わった。


ぐだぐだだったが、上杉にとって今までで1番楽しい誕生会になっていた。

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作者からです。

先日から「キャラヘイト」と言う言葉をよく見ますが、「キャラヘイト」と言うのは、

嫌い(・・)なキャラをおとしめることらしいです。

勿論彩の事は嫌いではありません。逆ですね。(大大大好きです。)


そして、私は彩がこんな道を通ったらなぁ…っと言う99,9%妄想なので、この作品が嫌なら見ないで欲しいです。


他のシリアスを書いているkz作者さんだって彩を嫌ってる訳ではないと思います。

　
(ちなみに、アンチコメは今のところ来てませんが来た場合はそれなりの対処をします。)



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