【MASHLE】今年の1年は何処か可笑しい【男主】

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部屋の中には、妹さんの顔がプリントされたTシャツが何枚か置かれ、

よく見ると、ランス君が新たなグッズを出しているようだった。


「こんばんは、先輩。」

『うん、お邪魔します』


どうして良いのか分からずソワソワしていた僕に、ランス君は椅子を持って来てくれた。


『同部屋の子は？』

「追い出…用事があるそうです」

『追い出したって言いそうだったよね！？大丈夫なんだよね！？』

「…友達の部屋に行くそうです。 俺が追い出したので」

『…うん、そう』


ランス君がグッズを並べるところをぼんやり眺める。

こうして見ていると、やっぱりアンナちゃんはとても可愛らしい女の子だと思う。

…にしたってランス君の愛は異常なのかもしれないが、本人が幸せなら僕に止める義務は無いのだ。

アンナちゃんとの思い出、時には世間話なんかも交えながら雑談をしていると、

ギギ…という音が聞こえてくる。

不安を煽るようなその音に、耳を傾けるのはどうしても嫌だった。


「どうしました？」


顔が引き攣っていたのか、こちらを不思議そうに覗き込むランス君。

隠す事でもない。音について正直に話した。


「…先輩、少し出ましょう」

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