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そして、鏡を通った先は。
『えっ、何これ？』
床に沢山の人が倒れていた。
「！」
そして一斉にこちらに向いた視線
「今だ、気が逸れたぞ！早く逃げろ！」
……俺とすれ違いでオクタヴィネル寮から出て行く獣人一匹と監督生。
なに、本当になにこれ。
って言うか、床に落ちてる人間たち、みんなイソギンチャクが頭の上に……。
「……あなたが転入生ですか？」
びく、と肩を震わせる。
酷く冷たく鋭い声だ。怒ってるよこれ、タイミング悪かっただけなのに。
「おやおや、"たったさっき"知らされた方ですね、タイミングが悪い。……おや？あなた……」
「あれぇ〜……どっかで見たことあんね、ジェイドぉ」
……コイツら……変態双子巨人だ。
いやオクタヴィネル寮だから巨人じゃなくて魚人だ。
「ふふ、まあ良いです。部屋に案内しましょう、転入生さんだなんて話題性には抜群だ。
それに───
"あのアイさんの親族"なのだから、きっと気になる人は沢山いるでしょうね」
……うっわ……悪い顔。
ーーーーーーーー
指定された部屋に入る。
共同部屋だと聞いたけど、相手は一体。
「おっ、君が飛び級の転入生？」
こんなにも非現実的なキーワードが並んだ呼び方、他にはないだろうな。
『ああ、うん。俺はA・ローレイ、よろしく』
まあ取り敢えず仲良くしておいて損はない。
「……敬語だろ？」
ん？
「なんで敬語使わねーの？俺、お前より偉いけど？」
…………。
『……A・ローレイです、よろしくお願いします』
やっぱりオクタヴィネル寮だった。
「うん、よし！俺、相手より遅く生まれたくせに自分の才能に酔いしれて見下してる奴大っ嫌いだからさ。
ま、仲良くやろ？転入生クン♡」
『……ところで、あなた様は何年生ですか？』
「一年生だけど」
『……』
一つしか変わらないじゃねぇか
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作者名：y | 作成日時：2024年3月22日 17時
