Eternally _ryuto_ (ページ30)

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30. ryuto ページ30

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龍「何見てんの～？」

Aが晩飯を作りに、キッチンに行った代わりに、沙恵ちゃんの見てる何かを隣に座ってのぞき込む。

沙「高校の時のAです笑
いい意味で今と全然変わんないですよね笑」

龍「かわい～」

キッチンから

＂恥ずかしいから見ないで～！＂
って声が聞こえるけど、都合よく聞こえてないふり。笑

龍「スカート短すぎ！」

『若気の至り！』

龍「可愛いなぁ、モテたやろ、こいつ」

沙「本人は気づいてないですけど笑」

『なに～？』

龍「こっちの話～」

沙「これ、Aが好きだった子です笑」

そう言って、爽やかなイケメンを指さす。

龍「イケメンやん… 」

沙「サッカー部の練習、ずっと見てられる！なんて言って笑」

龍「へぇ… 」

高校生の時からこんな顔整ってたら、今どんななってるんやろな、こいつ。

龍「山野くんね、」

沙「はい、山野くん」

龍「あっ、あいつは？翔ちゃん、とか言うやつ」

Aがベロベロになった時、ここまで連れてきてくれた良い奴なんやけど、なんか気に触る、しかも元カレ。

沙「翔ちゃん、知ってるんですか？」

龍「あいつ、一瞬付き合ってたんやろ」

沙「ほんと、無かったことになってますけど笑
あっ、これです」

あー、まぁまぁイケメンやん。

この前見た時は髪が明るかったからかちょっとチャラく見えたけど、黒髪やとそうでもないか。

『できたよ、龍友』

龍「んっ、頂こ」

好きな人、やっぱおったんやぁ。

同窓会とか行かせるん嫌やなぁ。

って、Aの顔を見て思う。

『なに？まずかった？』

龍「んーん、くそうまい」

『ならよかった』

沙「 Aが料理なんて出来るようになるとはね」

『あんま言わないでよ！笑』

龍「料理できひんかったん？元々できるんやと思ってた」

『練習したのー』

沙「彼氏にお弁当も作ったことなかったもんね」

龍「へぇ、そうなんやぁ」

ってしらけてるけど、ほんまはすごい嬉しい。

だって、僕が初めてってことやろ。

うん、やっぱりどう考えても嬉しい。

にやけてしまいそうになるのをぐっと堪えて、Aの作ってくれたご飯を口いっぱいに頬張った。

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