perfect smile【しょごりく】

Ｎｏ．１５# ページ15

あまりのしょうごの剣幕と、少しずつ周りの目が自分たちに集まっているのを気にしたのかのか、先輩は舌打ちをしながら離れていった。




「しょうご･･･」


「りくさん･･･っ！･･･こわかったぁ！！」



涙を目にためながらぎゅっと俺にだきつくしょうご。




「でも、あんなやつがりくさんのこと悪く言うん、許せんかったやもん〜！」


「よしよし、ありがとう」




頭を撫でて宥めると次第に落ち着いていく。


しょうごが年上の怖い先輩へ俺のことで怒ってくれた。


それが嬉しかった。


そろそろ帰ろうか、としょうごと並んで歩き出す。



ふいに、ぎゅっ、と強く手が握られる。


電車ではなく自然公園を突っ切る形でアパートへ向かう途中のことだった。


そしてこちらをしょうごは真剣な瞳で見つめてくる。




「りくさん、俺は何があってもりくさんの味方です」



「しょうご･･･うん、俺も何があっても、どんな敵であってもしょうごを守り抜くから」




それに応えるように言葉を返した。



公園を抜けてしょうごのアパートへ着き、玄関の扉を閉めた途端、俺はしょうごを強く抱きしめ半ば強引に唇を奪った。



お互い抱きしめあったまま長い長い口付けをした。




「っふ･･･あっ、ぅんっ･･･り、く、･･･さんっ、」




しょうご吐息混じりの甘い声が耳に響いたらもう止められなかった。



「･･･しょうご、また･･･していい？」






そう言えば、顔を真っ赤にしたまま、しょうごは潤んだ瞳で頷いた。


そしてしょうごを横に抱いてベッドへ降ろすと、そのまま彼の身体へ覆いかぶさった。

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