【ハイキュー!!】 体は男、中身は女 【男主】

はらぺこ　　　　２５ ページ27

しょうよーがビビっていると、外から誰かの話し声が聞こえてきた。


「いや〜！ まさか北川第一のセッターが烏野(ウチ)にねぇ〜！」

「でもぜってーナマイキっスよ、そいつ！」


……これ、影山くんのこと、だよね？ セッターだし、北川第一だし……。


「またお前……誰彼構わず威嚇すんのやめろよ？」

「そっ、そんな事しませんよ、俺！」


三人の先輩が体育館に入って来る。


「ちわス！」

「おース」


影山くんが挨拶すると、黒髪の先輩が返事をした。


えーと……スガさん、はわかる。結構人気のキャラだよね。

黒髪の人は主将？ で、坊主の人がー……田中さん、だったよーな。


黒いジャージかっこいいなぁ。俺もあのジャージ着たい。

可愛いのは勿論好きだけど、かっこいいのも普通に好き。


「おうおうおう、オメーら勝手に――」


ずんずん近づいてきた田中さんを、主将が止める。……名前なんだっけ？


「影山だな？」

「オス」


近づいてくる先輩たち。

それとは反対に、しょうよーは俺から離れて、先輩たちの後ろ側へ行ってしまった。


……え、なんで俺のこと置いてくの??

田中さんめっちゃ怖いよ?? 影山くんもめっちゃ怖いのに、なんで俺を放置するんだよ〜……。


「よく来たなあ！」

「おお……去年より育ってる……」

「最初が肝心っスよ、スガさん！ 一年坊に三年生の威厳てやつを“ガッ！”っと行ったって下さい!!」


田中さんって、なんでこんなに威嚇してくるんだろ……？ 後輩のこと嫌いすぎじゃんか。

めっちゃ顔怖いんだけど。


「田中、その顔ヤメロ！」


主将がそう言ってくれたけど、田中さんの顔はそう大して変わらない。


……しょうよー、ホントにお願いだから戻ってきて。

俺しょうよーよりも背低いからめっちゃ見下されてるんだよ、怖いんだよ〜!!


なんて思いながらしょうよーの方を見ても、彼は全然気づいてくれない。

……今日絶対なんか奢らせる。

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