20 ページ18
.
結局この子は自分のことを何も話してはくれなかった。
でも、案外それが普通なのかもしれない。
出会ってまだ数日しか経ってない相手に対して、自分の繊細な部分を話すわけがない。
多分、無理に踏み込みすぎた。
「A」
「…」
「昨日はごめん。無理に聞きすぎた」
Aは何も答えずソファの上で丸くなる。
「いつか話してくれるのを待ってるから」
「話さないよ」
「俺は知りたい。力になりたいから」
隼は猫が入ったカゴを持ち上げる。
「え、その猫どうするの」
「ん?親が旅行から帰って来たから家に返さないと」
「ふーん」
Aはソファに座ったままカゴに手を伸ばす。
隼はAのそばまで行き、カゴを床に置いた。
「触ったら後でちゃんと手を洗っといてね?また目が痒くなるから」
「うん」
名残惜しそうに頭を撫でている。
寂しいのかもしれない。
.
269人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「GENERATIONS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
秋(シュウ)(プロフ) - 青葉さん» コメントありがとうございます!その作品とても好きな作品で、それを読んだ後に作り始めたので影響受けちゃってるかもです…!自然だと言ってもらえて嬉しいです! (2018年8月14日 18時) (レス) id: 1fb44807fd (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - ちょっと『また、アシタ』ぽくて雰囲気すごく好きです。隼くんのキャラに違和感がなくてすごく自然な作品だなって感じました。更新楽しみにしてますね! (2018年8月13日 23時) (レス) id: fccf92ae33 (このIDを非表示/違反報告)
秋(シュウ)(プロフ) - くれおんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです! (2018年8月13日 11時) (レス) id: 1fb44807fd (このIDを非表示/違反報告)
くれおん(プロフ) - めっっっっっちゃおもしろいです! (2018年8月13日 0時) (レス) id: 99e78605ea (このIDを非表示/違反報告)
秋(シュウ)(プロフ) - 蛍さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです。更新頑張ります! (2018年8月12日 17時) (レス) id: 1fb44807fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:秋(シュウ) | 作成日時:2018年8月7日 21時