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龍友は楽屋の窓から空を見上げた。
「雨降り出してもうたな」
雨の日になると、なんだか嬉しくなる。
前の自分なら想像もつかないこの心境の変化。
それはきっとあの人のおかげ。
「なぁ涼太」
「ん？」
「涼太っていいよな、王子キャラが確定してて」
涼太は首をひねる。
「龍友君がそんなこと言うの珍しいね」
「なんか、羨ましいなぁって思ってさ」
「俺は龍友君の方が羨ましいけどね」
龍友はちらりと涼太を見た。
「なんで？」
「だって、優しいじゃん」
「それなら涼太もそうやん」
「んー、違うんだよなぁ。なんか、もっと繊細で丁寧な優しさがあるっていうか…」
涼太は考え込む。
「なんか、普段とのギャップ？みたいなのがあるんだよね」
意識したことないので、ピンとは来なかったが。
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作者名：秋(シュウ) | 作成日時：2018年6月29日 21時
