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綺麗めなアパートの扉をあけてAは龍友を中へと招いてくれる。




「タオル取ってきます。ちょっと待っててください」





家の中に入ると、安心して力が抜ける。

龍友はそっと座り込んだ。







「…大丈夫ですか?」






Aはそんな龍友にバスタオルを上から型にかけてくれる。


顔を上げると目があって、その人は少し控えめに微笑む。









龍友はそんなAに手を伸ばして、思わず抱きつく。









「わ、」









Aは後ろに尻餅をついた。






冷えた体から伝わるわずかな体温を求めて、腕に力を込める。

今は誰かに触れていたかった。

1人になりたくなかった。






頬を伝う雫は涙なのか、雨なのかはわからない。







背中に回された手に酷く安心して、もれる嗚咽もそのまま。






「体、すごく冷えてます。シャワー使ってください」






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作者名:秋(シュウ) | 作成日時:2018年6月29日 21時

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