無気力がーる 4 (ページ10)

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第143話ページ10

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番組で包み隠さず話したおかげで、騒動は案外すんなりとおさまった。

「うまくおさまってほんとよかったね」

直人はニコニコと笑う。
しかし、Aすこしぐったりしている様子。

「あの番組以来、バラエティ番組とかに呼ばれるようになった…最悪」

Aの物怖じしない発言がウケて、今じゃAもテレビに引っ張りだこだった。

媚びを売るものか、とAはズバズバと発言をするが、それが逆効果だったらしい。

「いいじゃん、テレビ出られるの」

「私は嫌なの」

Aは岩田を呆れたように見つめる。

「相変わらず能天気だね岩田は」

「Aがひねくれすぎなの」

Aはもう興味がないと言った様子で小説を手に取る。

しかし、何かを思い出したようでまた顔を上げる。

「マネージャーが言ってたけど、みんなもこの先報道のことで聞かれたことがあったら、知ってること隠さず話していいってさ」

「そうなの？」

「ま、私が大方話してるし、目新しい情報は出てこないはずだけどね」

登坂は顔を上げる。

「Aの事聞かれたら俺いくらでも話せるわ」

「私のとこは余計な事話さないでね」

「んだよ、なんでも話していいんじゃねーのかよ」

「印象悪くして欲しくないし」

「そういうところはしっかりしてんのな」

「よろしくね」

「やーだね」

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