第141話 ページ8
.
世間がまだこの間の報道で騒ついている頃、Aはテレビの取材に応じた。
ゴールデンタイムに放送されているバラエティ番組で、この間の報道についての特集が組まれたのだ。
メンバーは楽屋でテレビを見守る。
「…この番組生放送やろ?A大丈夫なん?」
「…心配ですよね。A、あんまりテレビ番組出ないから」
岩田と山下はとても心配そうだ。
不安も拭えないまま、その番組が始まった。
「さて、今日のゲストは三代目jsoul brothersのパフォーマー、白田Aさんです!」
Aは軽く会釈をして、椅子に座った。
緊張している様子は相変わらずない。
「にしても、Aってやっぱかわいいんすね」
「銀髪にピアスやからなぁ。目立つよな」
岩田と山下はクスクスと笑う。
案外2人は呑気そうだ。
A以外にも女性タレントがスタジオにいたのだが、確かに群を抜いて顔立ちは良かった。
近くにいると案外わからなくなるもので、こうしてテレビに出ていると、周りとの差がよくわかる。
そして長いVTRを経て、早速先日の報道の話へと切り替わった。
「えー、VTRでもあったんですけど、本当は違うグループのオーディション受けてたって本当なんですか?」
司会の人の言葉にAは頷く。
「はい。さっきのVTRにあった通りです。雑誌にいろいろも書かれてあるんですけど、もう、あれの通りなんです」
Aの発言にスタジオは少し騒ついているようだった。
.
482人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:秋(シュウ) | 作成日時:2018年4月6日 18時