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ロボロさんはニコニコしながらそういった。その笑顔から悪意は感じない。しかし、彼の喋り方や仕草にはどこか違和感があった。なんというか、少し棒読みのような喋り方だ。まるで仮面を被っているかのよう。
「こちらこそよろしくお願いします」
私がそう言うと、ロボロさんはにこっと笑って頷いた。やっぱり、彼の笑顔から悪意は感じられない。
「僕の名前は鬱って言います。よろしくお願いします」
鬱さんは握手するための手を私に差し出す。
「よろしくお願いしま…す」
その手を握り返し私も挨拶をした。ロボロさんみたいな違和感は感じなかったが、手を握られた瞬間ゾットするような寒気に襲われた。この人とあまり関わらない方がいいと、体が拒否反応を起こしている。
私らが軽く自己紹介を終えると、ロボロさんが思い出したかのように手を叩いた。そして彼は私の方をじっと見つめる。その真っ直ぐな瞳からは確かな強い意志を感じた。
その目に押されるように私が固まっていると、ロボロさんはゆっくりと口を開く。
彼は静かに言葉を紡いだ。
「内通者の情報が来たのって、Aさんが来てからなんやで？」
その言葉からは明確な殺意が感じられた。ズドーンと心を物理的に叩かれたみたいな気分に陥り、本当に動けなくなる。
「だからAさんの立場ってあまり良くないんよね。……国の魔法使いさんであろうと、行動は弁えてな」
これが私に言いたいことだったらしく、２人は満足したように食堂から何処かへ行ってしまった。
「はぁ…」
2人がいなくなったと同時に一気に重たくなった体を持ち上げてため息を吐く。
昨日オスマンさんと着替えパーティーをしたことがいけなかったのか、他の幹部さんたちの反感を買ってしまったらしい。
急に城に来た女性が幹部と戯れているって聞いたらまぁ、は？ってなるよね…。ご飯は全然食べられていないが、食べる気も失せたから片付けようとする。
「Aちゃんマジでごめん！」
「あ、オスマンさん」
「昨日のことがあったばかりに…。俺がお願いしたの事なのにな、本当にごめん」
オスマンさんはまだ食堂に残っていたのか、一連の騒動を見て謝りに来たのだろう。でもオスマンさんが謝る理由が本当に分からない。
「いや謝らないで下さい！私が悪いのにすみません。では私はこれで」
「えちょ、Aちゃん？」
今はとにかくロボロさんから負った心のダメージを回復したかったから、オスマンさんの声を無視して自室に向かった。
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れもんごはん - イチゴさん» ありあとうございます！応援していると言われてとても嬉しいです！ (1月31日 6時) (
レス) id: eaf58a5fc1 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ - コメント失礼します！！面白かったです！！更新頑張ってください！応援してます！ (1月30日 16時) (レス) @page10 id: df6b50726d (このIDを非表示/違反報告)
れもんごはん - こばさん» ありがとうございます。１日１更新以上頑張ります！ (1月27日 9時) (レス) id: 2a69315616 (このIDを非表示/違反報告)
こば - 最初の説明のところで「ラーメンを一緒に作ってください....」という言葉が面白すぎてやばいです。更新待ってます！ (1月27日 8時) (レス) @page2 id: 471b61655b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもんごはん | 作成日時：2024年1月26日 17時
