第18話 ページ19
｢出かけようぜ｣
私の頬から手を離して暫く二人でボーッと空を眺めていたら突然シカダイに誘われた。どこか行きたいところでもあるのかと問いてもシカダイから返事はない。
どうしたと言うよりも先にシカダイに手首を掴まれると同時に引っ張られてそのまま立ち上がった。
｢シカダイ｣
｢なんだよ｣
あまりにもシカダイらしくない行動に、シカダイの額に手を置いて熱かどうかを確認した。うん、熱い。
｢熱じゃね？｣
｢オメーが冷えてるだけだよ｣
バシッと軽く手を叩かれて振り落とされる。その様子は間違いなくいつものシカダイなのに、どこか様子がおかしい。なんかソワソワしてる……。
｢新作の肉巻きおにぎり、行かねーの？｣
｢それを早く言え｣
シカダイの手を取り、アカデミーの方へと向かうために手を引く。肉巻きおにぎりはアカデミーを卒業してからは食べてない。アカデミーの前を通らないといけないので寄る必要が無くなって行ってないのだ。
一番の好みかと問われれば違うと答えるのだが、新作は食べたいくらい好きだし悩んでる時には肉を食うのが一番だ。
｢私実は秋道一族なのか……｣
｢何言ってんだ｣
｢肉好きだし……｣
｢油と菓子は好きじゃねーだろ｣
冗談で言ったのにと口を尖らせる。冗談で言ってもわかっててたまにこういう事を言ってくるから頭を軽く叩きたくなる。アカデミー時代はよく軽く叩いていたが、今は行動を読まれているのかよく避けられる。ムカつく。
｢ねぇダイちゃん｣
｢誰がダイちゃんだ｣
｢あの｣
屋根の上を飛び跳ねていた所で突然止まる。シカダイに告げようとした言葉の続きも引っ込んだ。
少し先で停止したシカダイは私の様子がおかしいと気づきすぐに戻ってきた。
｢どうしたA｣
シカダイの方を見上げてからぐるりと別の場所、火影塔近くを見つめる。強いクロウカードの気配を感じたの同じく、今まで視えて来なかった余計なモノが視えてしまった。
｢シカダイ……すぐにボルトを呼んで｣
｢は？｣
｢胸騒ぎがする｣
火影塔近辺から視線をずらしてシカダイを真っ直ぐと見つめる。強い私の視線からシカダイは、何かを感じ取ったのか真面目な顔で頷いた。
｢お前は！｣
｢行くところがある｣
｢何かあんのか｣
｢……とりあえずボルトと一緒にボルトの妹を。理由は後で！｣
｢わかった｣
此方をじっと見つめたシカダイと目を合わせる。その場から立ち去る前に、お前を信じてるとシカダイに言われて胸に響いた。大丈夫。きっと。
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レナ - こんばんは、体調は大丈夫ですか？更新頑張ってください！ (5月3日 19時) (
レス) id: 9d52581983 (このIDを非表示/違反報告)
清水ファンタジア(プロフ) - レナさん» 嬉しいです、ありがとうございます！！更新頑張ります！ (3月8日 22時) (レス) id: 37ed0d3f16 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 更新ありがとうございます！これからもこの作品を楽しく読んでいきます、お疲れ様でした！ (3月8日 22時) (レス) @page24 id: 9d52581983 (このIDを非表示/違反報告)
清水ファンタジア(プロフ) - レナさん» 心配をおかけして申し訳ないです……。遅くなりましたが更新させていただきました！楽しみに待っていただき本当にありがとうございます！ (3月8日 22時) (レス) id: 37ed0d3f16 (このIDを非表示/違反報告)
清水ファンタジア(プロフ) - ユキさん» 遅くなってすみません！更新させていただきました！楽しみにしていてくれてありがとうございます！ (3月8日 22時) (レス) id: 37ed0d3f16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清水ファンタジア | 作成日時：2023年3月31日 18時
