第22話 ページ24
翌日。私はいつもと同じように、アカデミーに一番乗りをしてクラスにいた。
1番早くに来て偉いね、とか言われたいわけじゃなく家に居づらい。
ただそれだけの理由である。
いつものようにノートを開き小説を書き進めていたら、いつの間にか人が集まっていたようで、ヒソヒソ話をしている。
しかも私を見ながら。
｢A！！｣
｢え、あ……サラダ？｣
突然大きな声で名前を呼ばれ、驚いてサラダの方をみると険しい顔をしながら私に近づき、私の両肩を強く掴んだ。
｢昨日、繁華街にいた？｣
｢いや……？｣
｢ホントに？｣
｢うん｣
私がそう言えばホッとしたような顔をしたサラダは、私からゆっくりと離れた。
私が怪訝な顔をしていると、サラダに続いたかのように他のクラスメートが口を開いた。
｢Aさんが昨日、本屋の棚ひっくり返してんのみたんだから！｣
｢俺に売り物投げ渡してきたし｣
と色々なことを各々言い出し、挙句の果てには先生に言ったとか言い出す奴らまで現れた。
私は何がなんだか分からぬまま、放送でシノ先生に呼び出された。
｢このっ！｣
応接室に呼ばれてすぐのこと。いきなり母親に殴られた。
訳が分からないまま母を見れば怒り狂った顔をして、私を睨みつけている。
慌てた様子で母を止めるシノ先生も、何を考えてるのかわからないが哀しみに満ちた雰囲気で私を見る。
｢今すぐアカデミー辞めさせるわ｣
｢はぁ！？｣
｢お前が子供に熱湯をかけたってクレームが来たのよ！ この出来損ない！！｣
｢してねぇよ！！ クソババァ！！｣
｢親に向かってなんて口を聞くのよ！！｣
｢してねぇもんは知らねぇんだよ！！｣
今にも殴りかかりそうな私と母を離させるように、シノ先生の蟲が私と母の間に壁を作る。
やったことの無い罪で、言い寄られ殴られる。意味がわからないにも程がある。
殴られることには慣れているが、やってないことに罪を擦り付けられても困りものだ。
ふざけてるにも程がある。
｢昨日、Aはどこにいたんだ？｣
｢小さなビルの屋上の上で寝てました｣
｢まだそんな嘘つくか！｣
｢うるせぇ！！ ババァは黙れ！！｣
お互いに1歩も引かず睨みつけるだけでは、何も変わらないし解決にもならない。
シノ先生もシノ先生で私と母を見ては、これ以上近づかないようにと蟲で母を拘束していた。
シノ先生が口を開こうとしたその時、応接室の扉が容赦なく開いた。
｢昨日Aは俺と一緒にいたっすよ、シノ先生｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
清水ファンタジア(プロフ) - CCさん» 応援ありがとうございます。亀更新ではありますが頑張らせていただきます！ (2021年7月8日 0時) (
レス) id: a394ff5f98 (このIDを非表示/違反報告)
CC(プロフ) - 更新待ってました！ ありがとうございます！！続きも楽しみにしています！頑張ってください！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: 8f9bdc23ee (このIDを非表示/違反報告)
清水ファンタジア(プロフ) - 三色弁当さん» BORUTOもそうですが、好きな話を沢山書いて練習していくといいと思います。人に見せてこそのものなので、BORUTOも頑張ってください (2020年12月18日 19時) (レス) id: a394ff5f98 (このIDを非表示/違反報告)
三色弁当 - 清水ファンタジアさん» 勇気の言葉ありがとうございます泣 NARUTOは軽くですが知ってるのですが次の世代のBORUTOを書いてるんですがそれをコツコツ書けばたくさんの方に呼んで貰えますかね、、？ (2020年12月18日 16時) (レス) id: 02492f2e0b (このIDを非表示/違反報告)
清水ファンタジア(プロフ) - 三色弁当さん» 私も最初は全然上手くなかったんですけど、コツコツ書いていけば、ちゃん読んでくれる人が現れるので大丈夫ですよ！ 最初はなかなか苦戦するかもしれないですが…… (2020年12月18日 16時) (レス) id: a394ff5f98 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：清水ファンタジア | 作成日時：2020年10月6日 13時
