Episode36. ページ38
『おい、早く立てよ。楽しませてくれるんだろ。…俺を楽しませろよ、なぁ！！』
地面で寝転がってる奴らに思いっきり蹴りをいれて上に跨り、殴ろうと手を挙げた時誰かに腕を掴まれる。
｢A、やり過ぎだ。もう戦う気だって失せてる奴らだろ。｣
『……ちっ。』
振り返ると臣だけでなく秋組が勢揃いで立っていた。掴まれた腕を振り払って別の場所に行こうと歩き出したら古市サンに止められた。
｢おい、どこ行く。｣
『それ、あんたらに関係ある？』
｢明後日から舞台だって理解してんのか！｣
舞台、ねぇ。秋組の後ろから出てきた春組を見ながらため息をつく。
『それこそ関係ねぇ。お前らだってスパイかもしれない奴と舞台したくないだろ。どうせ辞めるつもりだったし。それが少し早まっただけだ。』
｢…オレはAくんと一緒に舞台を作りたい。今回の舞台はAくんがいなきゃ完成させられないよ。｣
｢そうそう。あの機械の動かし方だって分かんないし、Aがいないとね。｣
｢せっかくあんなに頑張ってたのにここで終わるなんて勿体ないぞ。｣
｢監督に迷惑かけるな。｣
｢イオリはワタシ達とはやりたくないネ？｣
七尾は俺をGOD座のスパイだと疑ってて、でもこいつらは俺と舞台をやりたいって言ってて。……待て、七尾はスパイだと疑ってたか？
七尾はまだ話の途中だったし、違うと否定してた。…つまり俺が勝手にそう解釈してて、被害妄想だったのか。
『ははっ。…俺はどうしようもねぇ奴だな。』
髪の毛をくしゃりと掴み、顔を俯かせる。ようやく頭が冷えてきた。
｢んで、Aはどーすんの。｣
『…どうするも何も今更やれる訳ないだろ。』
そう、やれる訳が無い。散々やらかして勘違いだったからまたやらせてくれなんて、都合が良すぎる。
『機械の使い方は教えれば使えるようになるだろ。高遠辺りならすぐ覚えられるはずだ。そうすれば…。』
舞台は完成するだろ、と言おうとした時佐久間に言葉を遮られた。
｢Aくんはどう思ってるの？やれるかやれないかじゃなくて、やりたいかやりたくないか。｣
『…んなの、やりたいに決まってんだろ。お前らの演技をより完璧に見せられるのは俺に決まってんだよ。』
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クスノハ(プロフ) - 、さん» すみません、先程外しました。ご指摘ありがとうございます。 (2020年5月15日 22時) (
レス) id: 3f1925c91d (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年5月15日 21時) (レス) id: cab98899f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クスノハ | 作成日時：2020年5月14日 3時
