雪柱 〜煉獄 said〜 ページ16
そろそろ(人1)が任務から帰ってくるだろうと思い本部の庭で待つ。
(人1)を抱き締めると冨岡殿のにおいがついていた。
やはり他の男のにおいがついていると気に障る。
まぁ冨岡殿なら気にすることは無いな、到底好かれるとは思わん性格をしているからな!
もし(人1)が俺以外のモノになろうものなら…、まったく、自分で自分が恐ろしくなる。
(人1)「やっぱり杏寿郎は暖かいね…、私と正反対。私、暑いの嫌いだけど貴方のその暖かさは好、き………。」
急に(人1)の力が抜けたと思えば可愛らしい寝息が聞こえた。
今回の任務はそれほど大変だったのか!
……まったく無防備なことだ。
このまま俺の屋敷に連れ帰ろうか。
(人1)を起こさないように抱き上げ、俺の屋敷へと連れ帰った。
千寿郎「兄上、お帰りなさい!」
ただいまと軽く千寿郎と挨拶を済ませて自室に向かう。
布団を敷いて寝かせたあと、父に帰ったことを伝える。
相変わらず、無関心な返事が帰ってくるだけだったが。
自室に戻ると目が覚めて困惑したように辺りを見渡す(人1)。
(人1)「わ、私御館様の屋敷に帰った筈なのに………。」
杏寿郎「抱き締めていたら(人1)が寝てしまったから"つい"連れて帰ってしまった。」
『俺と居たというのに無防備なのが悪かったな』と耳打ちすると可愛い反応を見せる(人1)。
ダメじゃないか、そんな反応されたら歯止めが効かなくなる。
(人1)「杏、寿郎…どっちが、本…当の、貴方なの………?」
質問の意味がわからない。
(人1)「私、普段の杏寿郎の方が好き……、でも今の杏寿郎、…何だか、怖いの………!!」
怖い……、何が…?
………俺はただ(人1)を愛してるだけなのに。
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作者名:シャルロット フレーズ | 作成日時:2020年12月1日 23時