雪柱 ページ14
雲取山、厚い雲に覆われて鬼の苦手な陽光は閉ざされている。
鎹烏に鬼の情報を貰い訪れている。
人すら居なさそうなこの山に鬼が果たして来るものだろうか?
義勇「(鬼の)気配がする、近くだ。」
(人1)「こんなとこにも鬼は来るのね………。」
獣が唸るような声、数十メートル先に女鬼に襲われている男の子。
斧で必死に抵抗している。
(人1)「このままじゃ間に合わない、………冨岡さん!」
義勇「………(先に行ってるぞ)。」
走る速度を上げた冨岡さんは刀を抜いて女鬼の頚を狙った。
女鬼に寸でのところでかわされた。
(人1)「なんで庇ったの?」
少し離れた木に背をあずけ少年に問う。
?「俺の妹なんだ………!!」
………鬼にされたのね、可哀想に。
少年から少年の鬼の妹を一瞬にして義勇は奪う。
義勇「俺たちの仕事は鬼の頚を跳ねること、勿論お前の妹の頚も跳ねる。」
(人1)「人食い鬼は傷口に鬼の血を浴びた、たとえそれだけでもそのものは鬼になり増えていくの。」
?「治す方法を探す!!………だから………だから………!!もうッ、俺から奪うのは止めて下さい………!!」
冷たいだろうに雪の上で土下座をする少年。
きっと家族も皆殺されたのだろう、この少年は運が良いのやら悪いのやら………。
………なんだか可哀想になってきちゃった。
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作者名:シャルロット フレーズ | 作成日時:2020年12月1日 23時