弐拾漆 ページ28
「ー………、………ーし………、………え………すか………?」
蝶屋敷の医務室のベッドに寝かされたとたん意識が飛んでどのくらい経ったかはわからない。
真っ暗闇のなかしのぶらしき声が私を呼んでいた。
(人1)「んっ………、その声は、しのぶか?」
しのぶ「はい、そうですよ!皆さん生きておられて良かったです。薬の時間です、手伝いますからゆっくりでも良いので飲みましょうね。」
薬湯の嫌な臭いがする。
しのぶ「気休め程度にしかならないと思いますが多少の視力を回復させる薬です。ただ、完全には戻らないとは思います。歩行も杖が無いといけません、また後日新調しましょう!」
しのぶに支えられて体を起こし口に少しずつ注がれる薬湯を飲む。
(人1)「しのぶ、天元に、会いたい………。」
しのぶ「今は駄目ですよ、絶対安静ですからね?それに貴女は予想以上に損傷が酷いようです。貴女は両目の失明、内臓損傷しているので分かってください。あと彼の方ですが左目と左手を失ってますが他には問題ありません。貴女が密かに回復の呼吸技を使っていてくれたお陰です!」
ベッドに横たわると激しく脈を打つような痛みに襲われる。
腹のなかが激しくかき混ぜられているような。
内臓を損傷したままの昼は辛い。
鬼の力を解放できる夜は楽になれるが。
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三月の専属ストーカーなつめみく - あぁ好き (10月21日 22時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャルロット フレーズ | 作成日時:2020年10月24日 2時