検索窓
今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:15,553 hit

拾陸 ページ17

天元の屋敷には寝室が二部屋ある。

私を含めまきを、須磨、雛鶴用の広い寝室と天元の自室。

私が保護されて寝かされていたのはまさかの天元の部屋。

体をお越し見回せば所々書物が乱雑に置かれていたりしている。

そう言えば天元は昔から片付けが苦手だったっけ。

掃除くらいは出来そうに回復してきたので書物を棚に並べる。

でもどうしても天元用に設計された書の棚は背が高く、手が届かない段もあった。

高い棚に苦労してるときに限って部屋の襖が開く。

天元「お、片付けてくれたのか?ありがとな!でも高い所は無理しなくて大丈夫だからな。」

そう言って私の手から書を取ると棚に納めた。

(人1)「天元、開けるときは言ってよ………!恥ずかしいじゃない………///」

天元「(人1)がたわねぇ棚に戻そうと頑張ってるとこ、可愛かったぜ?」

恥ずかしさで顔が真っ赤になり熱を帯びた。

(人1)「そ、そんなこと言ったら夜一緒に寝てあげないからな!///」

プクッと頬を膨らませてみるがもれなく指で優しくつつかれた。

天元「普段の男のふりをしてる(人1)より今の(人1)の方が断然可愛い、派手にな!」

(人1)「そう?なら変えてみる事にする。」

私の部屋に行きタンスを開けて天元の嫁になって里抜けして夫婦の記念に貰った着物。

須磨達は普段から着ている。

いざ着ようと出したのは良いが男の着物と女の着物のでは着方が違うので分からず、しかも天元以外は外に出ていて困ったものだ。

天元「着付けてやろうか?」

(人1)「で、でも分かるの?」

何度聞こうがその度に分かると帰ってくるので任せることにした。

今更恥ずかしいとか思わないしこういう時はあまり体を見ないように気をつかってくれる。

白色の着物に淡い紫の帯が映える。

天元「思いきって化粧しないか?」

(人1)「私は化粧するの上手じゃないし素のままの方が慣れてるから………。」

遠慮がちな私の手を引いて天元は自室に向かいだす。

天元「慣れてないなら俺が派手に綺麗に仕上げてやる、もう派手派手にな!」

ノリノリになってしまった天元は止められない。

自室に私を連れてきた天元はありったけの化粧道具を揃えまるで子供のように目を輝かせながら色を選んでいる。

こんな天元の表情はいったい何時ぶりのことか。

拾漆→←拾伍



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 宇随天元 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

三月の専属ストーカーなつめみく - あぁ好き (10月21日 22時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シャルロット フレーズ | 作成日時:2020年10月24日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。