【SLH】世の中綺麗事だけじゃない【蓬菊】【短編集】

☆依存(桃×黄)※リク ページ46

ハネルサイド

僕は放置されるのが嫌いだ。誰かに無視される
のも辛い。そもそもそういう空気が嫌い。

ハ｢ねぇーりおんー…｣

彼の名前を呼んでも返事は帰ってこない。まぁ
当たり前か。今この場に彼は居ないんだから。

ハ｢何でよ…｣

朝肌寒くて目を覚ますと、隣の温もりが消えて
いたことに気づいた。不安な足取りで部屋中を
歩いても何処にも居なかった。ふと玄関を見る
と、靴が1足なくなっていることに気づく。

ハ｢…置いて行ったのか、｣

僕のこと嫌いなら否定すれば良かったのに。で
もりおんの性格上出来るわけないか。彼は優し
い目をしている。純粋で、温かくて…

ハ｢…戻りたいっ、｣

昨日までのりおんを返して。俺の不安は募る一
方だった。もう同じメンバーとして顔を合わせ
られない？仲間として見てくれないの？

ハ｢そんなのっ、嫌だ…｣

涙を隠すために机にうつ伏せになって呟く。

｢体調優れませんか？｣

背後から聞こえた声に驚き、後ろを向くと不思
議そうに首を傾げた彼が袋片手に立っていた。

ハ｢ばかぁっ…！｣

り｢わっ、え、ハネルく…泣いてる？大丈夫…？｣

何も理解してない彼に抱きつけば、頭を撫でな
がら僕よりも強い力で抱きしめてくれた。

ハ｢何も言わないで居なくならないでよっ…！｣

り｢え、あ。ごめんなさい、不安でしたか…？｣

ハ｢当たり前じゃんっ…！｣

それだけ僕の中では大切な存在なんだ。もうき
っと手放せないくらい依存してると思う。

り｢置き手紙置いてくべきでしたね、｣

すみませんと頭を下げる彼は、僕よりも先に起
きて､コンビニに買い出しに行っていたらしい。

り｢僕、絶対ハネルくんから離れませんから。｣

ハ｢ほんとに…？｣

頷く彼を見て安心したのか再び涙が零れる。涙
を擦ろうとすると､彼にその手を止められた。

り｢目が腫れちゃいますよ、｣

その代わり、りおんの綺麗な指が涙を拭った。

り｢…大切なんです。これだけは覚えていてくだ
さい。僕はハネルくんが思っているより、誰よ
りも愛してるし、依存してるんです。｣

僕はとんでもないやつに依存してしまったのか
もしれない。こんな最高なメンバー。いや、こ
こでは恋人って呼ばせてもらおう。

ハ｢…置いて行かないでね｣

り｢はい。むしろ連れ去って行きますよ｣

僕はその人柄に依存してしまったのかもな、

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ふかださんリクエストです！

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