きゅけ腐短編

大切な人へ　（fkmr） ページ8

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朝からその日はソワソワしていた。

僕も、河村も。

…なんでかって？今日はだって、
付き合って三年の記念日だから。

付き合ってどんなに月日が経っても、記念日に二人で会って一緒に時間を過ごそうという約束は、今日まできちんと守られている。

目の前に座っている河村は、スーツを着こなして身なりも綺麗で。
やっぱり自慢の恋人だなって思ったり。



「…ふくら？」

「……ん？ううんなんでもないごめん」

「そんなに見つめられると穴が空きそうなんだけど」

「だっていつもと違う格好が似合ってるもんだから」

「ふくらがフォーマルな格好で来てっていったんでしょ？」


少し藍色のスーツを見に纏ったシックな装いの彼は、くすくすと笑う。
確かにドレスコードがあるお店に決めたのはおれだけど。




なんてたわいもない話をしてるうちに食事が来て。

「この前菜、」

野菜入ってるよと言わんばかりの怪訝そうな顔。
僕は舐められてるな。

「一口はたべるから。」
「全部食べなよ。」
「やだよ、苦手だもん」
「いつまで経っても子供なのは変わらないね」

わざとむくれたような顔をして前菜を口に運ぶと、
河村は楽しそうに笑う。

「なんだちゃんと、食べれるじゃん。」

えらいえらいなんて言って。



……言っておくけど、余裕なのも今のうちだからね

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