きゅけ腐短編

-(裏注意) ページ31

mn side

お風呂に入ってすぐに嫌そうな顔をされる。

「…なんでそんな顔するの？」
「キモイからでしょ」
「うわ、言ちゃんひど」

そんな僕を完全無視でお湯に浸かる言ちゃんに
優しくキスを落とす。

「ん、」

ぐっと口を押し付けても抵抗しないってことは
べつにキス、やじゃないんだろーな。
まあそんなこと分かってたけど。あーかわいい。



「…かわいいねぇ」
「うっざ」
「おふろはやくでない？」
「なにすんの、そのあと」

少し熱っぽい支線が刺さる。
そーやって煽るの良くないよね。

すぐ僕が風呂から出ると「え？」と言われる。

「なに？」
「そんなにすぐ出るの？」

「沸かしたばっかだよ」とか言ってて。
こういう時に限って真面目さんがでてくる。

「んー、まあ好きな子目の前にいてさ」
「はあ」
「しかもはだかだし」
「見慣れてるでしょ」
「…我慢する方がむずいってはなしよ」

一息でぜんぶ言い切ると言ちゃんの顔が少し赤くなっていることに気づく。

「…なにてれてんの」
「うざ、っん」

もう1回キスをして僕は風呂から出る。

「はやくおいでね」














ギ、とベットがきしんだ音で目を開けると、
ふわりと言ちゃんの匂いに包まれた。

「どしたの」
「ん、いやべつに」
「言ちゃんからハグなんてめずらしい」
「気分」

そのままゆっくり押し倒すとふふ、と笑われる。
なんだか余裕そうな顔にイラッとしたので深めにキス。

「っん、んぁ」

可愛い声が聞けたので満足して口を離すと、
言ちゃんとぱちんと目が合った。



「…それだけ？」


うるっとした瞳、風呂上がりの髪、はだけた服、
それら全てが僕の思考を止める。

気づいてないんかな、
そんなこと言ったらアクセルかかることに。

「ん、ここ？」
「っ、あ」
「やだ？」
「……やだじゃない」

かわいいな、と思いながら指を這わせると
ふわふわと可愛い声が漏れるんだからたまんない。

「きもち？」
「ん、そこすき、かも、」
「あーかわいい」
「っもっとしてほし」



まあそこで俺の理性は完全にブチ切れたんだけど。











翌朝睨んでくる言ちゃんに
「昨日はお互い様だよ」と言ってやる。

「きつくしたのどっちだよ」
「だって言ちゃんが煽るのがいけないんじゃん」
「うるさい、きすまもつけやがって」
「だってかわいいから」


もう！と言って離れていく。

「…きらいになった？」



なんて聞けば、絶対「すき」と返すあなた。
やっぱ大好き、俺の天使だよ言ちゃん。

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