きゅけ腐短編

太陽みたいな貴方(nbin) ページ26

ini side

「え、まじで。」
「うんー、就活結構いい感じよ」
「まじかまじか良かったじゃん」

そう言いながらおれは片手の酒を煽る。
目の前にいるのはノブ、QuizKnockの同期だ。

大学院卒業が近づいてきたくらいの時から
まあこうなるだろうっていうのはわかってたけど。

「そーゆー事だから俺3月で辞める」

「……ん」

まあ実際そう言われたらなんか辛いわな。
いつもオフィスにいた仲間が1人減っちゃうんだもん。

「なにしんみりしてんの」
「するだろ。ノブいなくなっちゃうとか」
「きつい？」
「……まあそうとも言う？」

んだよ、と言いながらノブも酒を煽っている。

今夜はお互い飲みすぎるかもしれないと、
事前から言っていたのでまあセーフとしよう。



「明日乾って、なんか、よていある？」
「？いやないけど」
「じゃ２軒目いかん？」
「え、」

めずらしいね、と言いかけた時、
ノブの瞳がわずかに潤っているのが分かって。

あ、こいつも辛いのかもと思って。

「……だいじょぶ？」

「や、別に自分で決めたことなんだけどさ」

ノブはそのままスっと下を向いてしまったので、
あまりよく顔が見えなかったけれど。



「なんかこう、やっぱ慣れてきた環境離れるっていうのは
結構きついっていうかしんどいっていうか」


「4月からは乾も近くにいないんだって思った時に、
あーなんかやっぱ寂しいなーみたいな」



「……それが本音？」
「あ？別にこれは毎回思ってるよ」
「なんかはじめてきいたようなきがする」
「んなことないよ、結構言ってるつもりだったよ俺」

まあもう、過去のことなんてなんでもいいのだ。

いまがあかるければ、それで。



「……ノブさ」

「ん？」

「キツくなったらいつでもこっちこいよ」


なんて、誘うような言葉を柄にもなく言っちゃって。
吹き出すノブをぼんやりした瞳でなんとか捉えた。







「ありがとよ、最高の同期さん」













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ノブさんもうすぐで卒業なの悲しすぎます

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