一緒に帰ろう ページ3
国見side
部活が終わって、靴箱でAさんを待つ。
「ごめんお待たせ!」
パタパタと走ってくるAさん。
部活が終わると、いつもひとつに纏めている髪を降ろしている。
これが見れるのは俺の特権。
国見「そんな待ってないです。
あと、いつも言ってますけど走んなくていいです
から。
Aさんすぐコケるし。」
「なっ!?コケないし!」
国見「そんなこと言って、3日前この場でコケたの誰で
したっけ。」
「……私じゃないと思うよ」
国見「いや、記憶喪失ですか
ひざ擦りむいて俺にお姫さまだっ…」
「もう!言わなくていいから!気をつける!」
コケてくれても俺的には触れられるから得だけど
これ以上言ったらAさんに怒られるからやめとく。
国見「帰りましょ」
手を差し出すと、嬉しそうに小さな手が俺の手を握る。
2人で見慣れた道を歩く。
「国見の手好き!」
国見「…なんでですか」
「なんか当たり前だけどおっきいし、温かいし…
なんだろ…私の手に合うのかな」
繋いだ手を持ち上げて見つめているAさん。
……複雑。
ちょっと意地悪してみようか。
国見「…ふーん
じゃあ俺のことは好きじゃないんですか?」
「えっ!」
わかりやすく動揺してる。
国見「Aさん、俺のこと手で選んだんですか」
「そんなことないっ!
……ちゃんと国見のこと好き」
夕日のせいか、いつもより顔が赤い。
国見「……まあ、言わなくても知ってましたけど」
「えっ!?ちょっ、ずるい!」
国見「いいこと聞けました」
「もう!いつも私ばっかり!
国見こそ言ってよー!」
国見「…」
欲しがりだな。
隣で顔を真っ赤にして言われても、健全な男子高校生の俺には誘ってるようにしか見えない。
その細い腕を掴んで、正面からAさんを見つめる。
「な…なに…」
まだ熱の残る頬を撫で、
ゆっくり
キスをした。
国見「……ちゃんと好きですよ、Aさん」
その後、照れまくったAさんが可愛くて、
家にたどり着くまでに2、3回唇を重ねた。
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作者名:Kiri. | 作成日時:2018年12月29日 14時