5月 ページ3
噂をすればってやつ。
***
月日は流れ。
ガタガタ。ガタン。わー!隣だ!よろしくー!
そう。学校の定期イベント、席替えである。
ちなみに私はこのイベントが大嫌いだ。どうして折角仲良くなれた友と離れなければならないのか。
不貞腐れながら机を持ち上げて歩き出す。
ちなみに、くじを引いてその場所に席を移動させるため、着席するまで誰が近いとかは分からない。
分からないのだ。だから心の準備も出来てなかった。
カタンと机を置く。ふう、落ち着け落ち着け。
「フフ」
今度は私の後ろに移動した宮くんが笑っている。
思わずキッ!と睨み付けた。楽しんでるんとちゃうぞ!
2年になって最初の席替え。
私が引き当てた運命の席は一番廊下側。
そして、私の左隣。それが、
「治いるじゃん、なんで?」
「なんでて。そりゃアレやろ、角名がぼっちにならないための神様の気遣い……フフ」
「なに笑ってんの?怖」
……… すなくん、だぁ。
まって?まって、って感じじゃん。
いや別に、気になってるってだけで恋してるわけではない。ないのだけれども。だからって、これは……そもそも私は異性と話すのがまぁまぁ苦t「間宮さんだっけ、よろしく」
「おわァァアア!!!!!」
奇声を上げて立ち上がる。クラス中が静まり返って私の方を見ている(気がする)。何この地獄。
すみませんでした…と真顔で座り、今度こそ挨拶しようと角名くん(半笑い)に向き直る。
「間宮です。すなくんバレー部だってね」
「そうだよー間宮さんは?」
「帰宅部の補欠」
「何処のベンチを温めてるの?」
「家の前にあるやつ」
「家入れや」
後ろからボソッとツッコミが入って二人で肩を震わせながら笑った。
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作者名:- | 作成日時:2020年4月25日 14時