甘すぎ王子 (ページ8)

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これくらい自分でできると、
応急処置は自分でやった。

それを興味深そうにじーっと見つめる彼。

『あ、あの……』

「すごいね、姫。器用なんだね。」

これくらいは普通でしょ、

っていうか、

『…すみません、

…あなたは…誰ですか……？』

ずっと気になってたこと。

そう聞くわたしに、
一瞬あっという顔をし

「これはこれは、申し遅れました、

中島健人と申します。」

語尾にｷﾗｰﾝ!って効果音が聞こえたよ今……

なかじまけんと……中島健人…

目を輝かせた女子たちが転校生の名前でこんなような名前を口にしてた気がする……

『…ああ、あなたが転校してきた噂n…』

「姫っ！！俺の事知ってくれてたの！？」

『っえ、ちょっとっ！？』

ことを言い終える前に中島健人が
わたしの両手を彼の両手ですくい上げ、

餌を与えられて嬉しそうな子犬がご主人様を見つめるような目でわたしを見つめる。

彼のお尻に尻尾が見えるよ……

「姫が俺の事知ってくれてたなんて…」

…はあ、もうやってらんない。