授業中の吸血鬼 ページ9
気になる。
先程から、直生はずっと忍と、何やら楽しそうに話しをしているのだ。
…会話の内容が気になって仕方ない。
「………。」
私はチラリと横目で、窓際の席に座っている直生の姿を見る。
––授業中なのにさ、よく話しているのがバレないよな〜…
なんて思ったが、教室の状況を見れば一目瞭然だ。
真面目に授業を受けている人間は、殆どいない…。
大抵は友人と話しているか…または教師に隠れてゲームをしたり、化粧をしているかの何方かだった。
「…先生がちょっと可哀想。」
教卓の方を見てみると、担当教師が若干泣きそうになりながらも、必死に授業を進めていた…見てるだけで切なくなる。
まぁ、私も真面目に授業は受けていないのだが。
半分は真面目に教師の話を聞いている…だが、残りの半分は、別の事が気になって集中が出来ない。
「………はぁ…。」
私って、こんなだったっけ…?
直生の事で、彼奴の行動に対して此処まで気にする性格だった?…何だか分からなくなってきた。
…自分で自分が分からない。
「………。」
大きな溜息を吐いた後、本当は良くないのだが、私は少し眠る事にした。
寝れば忘れる事が出来るかもしれない…いや、忘れたいだけ。
モヤモヤとした様な、変な感情を忘れたいだけなの…。
私は教科書を立て、机の上にうつ伏せになると瞼を閉じて眠りに落ちた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミサぽん(プロフ) - 猫さん» だ、大丈夫じゃない!?し、しっかり! (2018年3月22日 6時) (
レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - いえいえ！大丈夫じゃないです…← (2018年3月22日 1時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます！だ、大丈夫ですか？; (2018年3月21日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄すぎて顔が熱い…・ω・ (2018年3月21日 5時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 樹菜美さん» コメントありがとうございます！そこからの続編ですか…！そうですね、書いてみたいと思います！ (2017年11月2日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
