呼出しの吸血鬼 ページ32
次の日の朝。
「おはよう、雪花〜。あれからどんな感じ?」
教室に着いたら、麗が挨拶をしながら私の肩を軽く叩き、顔を覗き込むとニヤニヤ笑う。
叩かれて地味に痛い肩を抑えれば、私は慌てて麗に向かって「べ、別になにもないよ。」と返した。
「本当かなぁ〜?かなり怪しいぞぉ〜?」
私の全身を舐め回すように、ジーッと見つめながら、彼女はそう呟く。
…麗に向かってハッキリ言えないけど、なんだか目がちょっと怖い。
「…い、いやいや!悪いけどさ、本当になにもなかったから!」
目をキラキラさせて、期待している麗には少し悪いけど、まだ昨日のことは秘密にしておこうと思う…。
「ちぇ〜…つまんないの。雪花の反応を見て楽しみたかったのにさ!」
ムスっと頰を膨らませ、唇を尖らせれば自分の茶色の髪を指に巻きつけて弄ぶ麗。
「あんたねぇ…私で遊ばないでよ!」
「ゴメンゴメン、でもさ〜…【なにもなかった】ってわけじゃないでしょ?」
相変わらず、麗は勘が鋭いな。
私は彼女に一言、「内緒。」とだけ言えば、教室の隅で友人と話してる直生を見る。
此方の視線に気づいた彼は、可愛く笑って私に向かって手を振った。
「……っ…。」
まだ信じられない…昨日の出来事が全部【夢】だったんじゃないか、なんて思ってしまう。
その時。
「……あの、すみません。立川先輩はいますか?」
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ミサぽん(プロフ) - 猫さん» だ、大丈夫じゃない!?し、しっかり! (2018年3月22日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - いえいえ!大丈夫じゃないです…← (2018年3月22日 1時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます!だ、大丈夫ですか?; (2018年3月21日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄すぎて顔が熱い…・ω・ (2018年3月21日 5時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 樹菜美さん» コメントありがとうございます!そこからの続編ですか…!そうですね、書いてみたいと思います! (2017年11月2日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
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