両想いの吸血鬼 ページ31
「………へ?」
直生 は相当驚いたらしく、目を大きく見開いて固まってしまう。
「な、なによ!…その反応。」
私は直生を見ないよう顔を逸らすが、ずっと無反応だと、流石に少し不安になってしまい、チラっと彼の方を見る。
すると、直生が私の肩を掴んだ。
「雪花ちゃん…今の台詞、簡単に男に言っちゃダメだよ!」
…【簡単に】?そんなことない、本気で直生になら良いって、思ったから私は恥ずかしくても言ったのに…。
それを伝えるために口を開きかけるが、直生は私の言葉を遮ると頰を赤く染めて、小さな声で呟く。
「だって…そんなこと言われたら、俺が勘違いしちゃうじゃん。」
––…【勘違いしちゃう】って、して良いのに。
思わず笑ってしまう…。
直生は「なんで笑うのさ!」と、言えば子供みたいに頰をプクーっと膨らませる。
「雪花ちゃん…俺のこと揶揄ってんの?言っとくけど、俺は本気で…」
「もちろん、それは分かってるよ。」
彼の気持ちは、ちゃんと分かってる。
「…分かってて言ったのなら、雪花ちゃんも俺と同じ気持ちって勝手に思っちゃうよ?良いの?」
彼の手が私の頰を軽く撫でる…もっと直生に触れたい、触れて欲しい…。
私は彼の首に腕を回し、背伸びをすると唇を奪う。
「…直生のことが好きだよ。」
伝える順番を間違えたけど、やっと此奴に気持ちを伝えられた。
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ミサぽん(プロフ) - 猫さん» だ、大丈夫じゃない!?し、しっかり! (2018年3月22日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - いえいえ!大丈夫じゃないです…← (2018年3月22日 1時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます!だ、大丈夫ですか?; (2018年3月21日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄すぎて顔が熱い…・ω・ (2018年3月21日 5時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 樹菜美さん» コメントありがとうございます!そこからの続編ですか…!そうですね、書いてみたいと思います! (2017年11月2日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
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