気持ちの吸血鬼 ページ29
気持ちが、ようやくハッキリした。
麗はバシっと肩を叩いて、笑顔で私のことを応援してくれたけど…まだ少しだけ、不安が残っている。
「………。」
薄暗い赤紫色の空…街灯の灯りがボンヤリと道を照らしている、帰り道を1人歩きながら私は空を見上げた。
––良いのかな…私なんかが直生と、付き合っちゃってもさ。
「そもそも、あんな気まずい空気の後すぐに返事ってさ…中々度胸がいるよね…。」
自分の気持ちに気づけたことは嬉しいけど…それとは別に1つ、【新しい問題】が出来た。
…返事を返すタイミングが、分からない。
『麗に聞けば良かった』、なんて思ったけど、あまり友人に頼りっぱなしなのはは良くないし…。
「…返事のタイミングは自分で決めよう。」
結論を出すと、私は家の扉を開けて中に入る。
まっすぐ部屋に向かい、窓のカーテンを開けて隣の部屋を見る…そういえば帰り際、麗が変なことを言っていたな。
––『いっそのこと襲っちゃえば?藤宮君のこと!』
いや、流石に【襲う】のは、ちょっと…。
私は顔が赤くなるのが分かると、枕を顔に押しつけてれば、熱が収まるのを待った。
「………全く、麗のバカ!」
麗が言った言葉のせいで、思わず変なことを考えちゃったじゃないか!
そんなこと、出来るわけないのに…私は体を起こすと、再び直生の部屋を見て、またベッドに倒れた。
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ミサぽん(プロフ) - 猫さん» だ、大丈夫じゃない!?し、しっかり! (2018年3月22日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - いえいえ!大丈夫じゃないです…← (2018年3月22日 1時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます!だ、大丈夫ですか?; (2018年3月21日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄すぎて顔が熱い…・ω・ (2018年3月21日 5時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 樹菜美さん» コメントありがとうございます!そこからの続編ですか…!そうですね、書いてみたいと思います! (2017年11月2日 6時) (レス) id: 5bf4cfcaa2 (このIDを非表示/違反報告)
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