誰が純白を紅く染めたの？ (ページ28)

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迫り来る影は背後を彷徨くページ28

『……はぁ』

何かと溜息が零れて、肩が下がる。頭をあげて講師の話を聞くのも怠くて、いっそのこと休学でもしよっかな。なんて思ったのは、何度目だろう。

ホソクオッパの死は私の中でとても大きなものだった。

気づけば講義が終わって、バイトもない今日はとぼとぼ大学内を意味無く彷徨って、途中でたまたま出会ったジミナにコーラを奢ってもらって、それを片手に道を歩く。

クリスマスを3日後に控えた街中は、さぞかし鮮やかでキラキラしていて、子供たちは浮き足立ってワクワクして街中を見回すのだろう。

私にはモノクロの世界のようで、キラキラしてるようにも見えないし、鮮やかのあの字もないほど色がない。

今年はそこまで寒くない。雪が降る様子もまだ見られない。

雪なんて嫌いだ。

雪を見て連想するのは、あの日のことだけ

もう、大切な人を失いたくないって思ってから、何度の冬を超えてきただろう。

今も変わらず、私は大切な人を失う

　

救う資格がないってこと？

私は大切な人たちの何を見ているんだろう

オンマ、アッパ、ユンギオッパ

テテ、ジンさん、ホソクオッパ

救えなくてごめんなさい。

いつになっても、成長しない私を責めても構わないよ

なんなら、今すぐにでも私の前に現れて、私を怒ってよ

　

　

優しいあなた達はそんな事しないだろうけど

Aは悪くない。って言ってくれる

それじゃ、ダメなんだよ

それじゃ、私はまた、大切な人を失うことになる

もう、後悔したくないんだ
大切な人を失うのは懲り懲り

こんな思い二度としたくない

決意を固め、足を早めアパートへの道を進んだ。
　

　

　

　

　
　

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○○｢……っ、本当にいい顔するなぁ｣

○○｢たまらない……、｣

　