頭の中は霧でいっぱいです 弍【時透無一郎】 【鬼滅の刃】

伍拾肆話 ページ7

伊黒side

煉獄が死んだ。

どうやら上弦の参と戦ったらしい。

あいつは…あいつはそんな簡単に死ぬ男では無い。
俺は信用しない。絶対に。

み「伊黒、今カラAガ来ル」

屋敷の屋根に座って空を見ていたらAの鎹鴉から連絡が来た。

何故来る。

だが今来るなと言っても来る女だ。

しょうがない。

『小芭内〜居る〜？』

ほらな。

Aは時々めんどくさい。

だが、それはちゃんと相手を思っての行動だ。

み「伊黒ナラココ二イルゾ」

『あ、ほんとだ。』

Aは俺を見つけると、屋根に飛んできた

伊「…何の用だ。」

『杏寿郎、先に行っちゃったね』

伊「…あぁ。」

『みたらしから聞いたけど、杏寿郎は乗客を誰も死なせずに最後まで戦ったんだって』

伊「…」

『凄いよね。でも酷いよ。みんなを置いて行くなんて』

伊「…そうだな。あいつは酷いヤツだ。」

ホントに酷いヤツだ。煉獄も、お前も。

A、お前はいつもそうやって来るのをやめろ。こっちは泣きたくないんだ。
俺に泣く資格なぞ無いからな。

『こういう時はちゃんと泣いた方がいいよ。あとから疲れてポックリ行かれても困るし』

伊「それは大丈夫だ。鬼を全て消すまで死ぬつもりは無い。」

『消したあとも生きてよ。生きて蜜璃を幸せにしてやってよ』


伊「…分かっている」

俺は甘露寺を幸せにする資格も無い。この血が身体中に流れている限り。

伊「…お前も置いていくなよ」

『そんな簡単にしにゃしないから安心しとけ』

────

8巻での伊黒さんのセリフ「俺は信じない」は煉獄さんが先に行ってしまったことを受け入れたくないからなのかなと思い、こういう内容にしました。
一回目見た時めちゃくちゃ泣きました。2回、3回は親が見たいと言うことで強制でした。察してください。

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