犬＊２１９話＊ ページ30
誰もいないだろうと教室へ向かうと、そこには今最も会いたくなかった人がいた。
「！！A･･･」
『ラン･･･マル････』
踵を返した瞬間、ランマルにもう一度名前を呼ばれて思わず立ち止まる。
･･･会いたくなかった？本当に？
記憶を取り戻した瞬間からずっと、会いたいと思っていたんじゃないの？
冷静な私が話しかけてくる。
「めちゃくちゃ顔色悪いぞ･･･？何かあったのか？」
『････』
「･･･もしかして･･･記憶を思い出したのか？」
ランマルの言葉に何も返せない。
「･･･後悔してるか？俺の為にミドリと契約したこと」
『！！なっ、何でランマルが知って･･･！？』
そこまで言って気付く。
ランマルがそのことを知るとすればミドリから聞くしかない。
･･･本当に最低最悪な男。
『･･･後悔なんてしてないし、何があってもすることはない。もしあの時の私が今みたいな性格だったとしてもきっと迷わずサインしてる』
「A･･･」
『だからランマルが責任や罪悪感を感じることはないよ。悪いのはミドリ達なんだから』
そう言うとランマルはしばらく考え込んだ。
そしてバッと顔を上げたかと思うと、今までにないほど真剣な表情で私の肩を掴んだ。
「俺･･･Aには死んでほしくねぇし、苦しんでほしくねぇ･･･」
『ランマル･･･』
「だから･･･その･･･
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿優勝って････どう思う･･･？」
ランマルの言葉に一瞬頭が真っ白になる。
優勝･･･？
一体何を言ってるの･･･？
『な･･･何考えてんの！？それは･･･サラちゃん達を裏切るってことでしょ･･･！？私はケイジさんと･･･サラちゃん達みんなと脱出したいの！ランマルの気持ちは嬉しいけど、でも･･･！！』
「お前の気持ちも分かるよ！でも･･･できんのか････？そんなこと･･･」
『ランマル！！』
「俺は！！」
ランマルが大声を出した。その声にビクッとして一歩下がる。
･･･ランマルの瞳は淀んでいる。
「俺はっ･･･お前が好きなんだよ！！」
『･･･！』
「中学の頃からずっと好きだった･･･！本気なんだ！！お前を幸せにする為なら何だってできるくらいに！！」
聞いちゃダメだ。
そんなのダメだって言わなきゃ。
なのに、どうして。
(嬉しいと思っている自分がいる････？)
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
