犬＊２０２話＊ ページ12
部屋を出る前に反対側のモニターを見ると、ランマルの身体らしきものが映っていた。
これは･･･？
「この画面ではダミーズ本体の状態を確認できるよ！今表示されてるのは影山蘭丸だね。中央のは頭部と胴体、それぞれの電池残量なんだ」
「で、電池･･･！？こんなに減ってんのか･･･！？」
頭部も胴体も、半分くらい減ってる･･･！
「そして右手と左手はランクアップパーツを表示してるからね」
「ランクアップパーツ･･･？なんだそれは･･･？」
「他にも趣味嗜好、得た知識、好きな人とか聞きたい個体情報があれば･･･」
「ランクアップパーツについて考えようぜ！！みんな！！」
ソウさんのＡＩの言葉に顔を真っ赤にして話を逸らすランマル。
何で急に･･･好きな人を知られたら困るから？
･･･って、好きな人？
『ランマル、好きな人いるの！？』
「あ゛ー、くそ･･･！絶対に反応すると思ったから逸らしたのに･･･！」
『いいじゃん！教えてよ！』
「いいわけねぇだろ！絶対に教えねぇ！！」
『へー。じゃあソウさんのＡＩに聞くからいいよ』
「それはもっと止めろ！！」
「････貴方達」
恵梨香ちゃんのため息で我に返る。
そうだ、ランマルを弄ってる場合じゃない。
「ランクアップパーツって何かしら」
「フン･･･手のパーツと言うからには･･･何か装着できる･･･ということか？」
『何かって･･･』
「俺の手･･･か」
ランマルは自分の手首を掴むと、そのまま引っ張った。
「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿は･･･？」
ランマルだけじゃない。私も思わず固まってしまう。
目の前の光景が信じられなくて何度も瞬きするけど、それでも結果は変わらない。
ランマルの手が外れた。まるで人形みたいに。
「う、うわああああ！！」
「お、落ち着くニャン･･･！わたあめ･･･！」
「う･･･ううぅぅ･･･ほ、本当に･･･俺･･･人形･･･なんだな」
そうだ･･･人形みたい、じゃない。
人形なんだ、ランマル達ダミーズは。
「分かってたよ･･･そりゃ･･･。それでも･･･どこかで･･･もしかしたら･････って･･･」
･･･残酷な話だ。
自分が死ぬ映像を見せられても、ミドリから説明されても、
それでも彼らは自分は人間なんだと信じていた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿信じたかったんだ。
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
