犬＊１５１話＊ ページ9
「オレは電子パッドを肌身離さず持っていたぜよ！ソウが悪だくみをする暇はなかったはず！」
「････それはどうでしょうか」
「なにっ！？」
「その電子パッド･･･目が覚めた時はどこにありましたか？」
「最後の晩餐ルームで机の上に･･･」
そこでＱ太郎さんがハッとしたように顔を青くした。
「机の上･･･！？」
「肌身離れてるニャン！！」
そうか･･･。
今Ｑ太郎さんが持っているパッドはおそらく予備のもの。
そしてサラちゃんが持っているパッドこそが本当のＱ太郎さんのパッド。
元々持っていたパッドとは違うんだ。
「気絶していたＱ太郎さんのすぐそばに落ちていたんです。そして何故地面に落ちていたのか･･･それは、ソウさんがＱ太郎さんからパッドを取ったからです！」
「なっ･･･！？」
『確か指紋認証あったけど･･･気絶してるＱ太郎さんの指を使えば開けられるね』
「Aちゃんの言う通り、Ｑ太郎の指を当てればその場限りでもクリアできる。････ここに来てとんでもない事実だよ･･･これは」
ケイジさんの表情が暗くなる。
････そうか、ソウさんがパッドを見たってことは････！
『ケイジさん達の作戦が･･･筒抜けになってた可能性がある････！？』
「なにぃぃ！？」
最初から全部知っていて･･･騙されたフリをして･･･
動揺していたあれが、全部演技だった可能性なんて充分にある。
だとしたら怖すぎる。
底知れない恐怖を感じてしまう。
この人はどこまで･･･！！
「まずいな･･･これでソウが身代を持っている可能性が出てきた･･･」
「ガァァ！！このままじゃソウに投票なんかできねぇよ！！でもだからって･･･カンナにもナオにも投票できるワケねぇ･･･！！」
それは私も同じだ。
一体誰に入れればいい･･･？
「･･･５回目の交換でサラちゃんから身代を奪うためには、メダルがある程度必要だよね」
「メダルの数なら･･･バケツ女はたくさん持ってて、ナオ姉ちゃんは少ししか持ってないワン」
「そうだね、ナオちゃんが身代を取り上げるのは無理だ」
「じゃあ、一番可能性が低いのはナオってことか･･･！？」
「ま、待ってください！！可能性なんてあやふやな言葉で、私を殺すんですか･･･！？」
確かに、曖昧すぎる。
こんな気持ちのまま投票なんてできない･･･！
「まだだ」
『････え？』
ソウさんがニヤリと笑う。
「議論は終われないよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかづち(プロフ) - あげなすびさん» コメントありがとうございます！自分のペースですが頑張って更新していくので応援よろしくお願いします･･･！ (2021年8月18日 17時) (
レス) id: 3d16d7b22a (このIDを非表示/違反報告)
あげなすび(プロフ) - 初コメ失礼します！前の作品も好きで見ていたのですが、コメントをしてなかったので...とっても面白いです！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年8月17日 20時) (レス) id: b8f6c5074d (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - のんさん» うわー！！！そう言っていただいてめちゃくちゃ嬉しいです・・・！ランマルの出番自体はまだ先になります（笑）これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2021年6月29日 17時) (レス) id: 3d16d7b22a (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - おかかさん» 褒めていただきありがとうございます！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年6月29日 17時) (レス) id: 3d16d7b22a (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - キミガシネのお話は少ないので書いていただいてうれしいです！ソウさんもカッコいいしケイジさんもカッコいい！！しかもランマルまででてくるとは笑これからも更新頑張って下さい！ (2021年6月29日 0時) (レス) id: ea154a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みかづち
| 作成日時：2021年6月16日 19時
