今日からおまわりさんの犬になります。４【篠木敬二】

犬＊１７６話＊ ページ34

※長いので少し飛ばして書きます※





『････ここは･･･』


散々な目に合いながらやっと別の部屋へ着くと、思わず目を逸らしてしまった。


ここは････最低最悪の部屋だ。

なんて趣味の悪い奴。


「これは今までの犠牲者の･･･」


ジョー、ナオさん、クギエさんらしき人、笹原さんらしき人････。


死んだ彼女達の絵が飾ってあった。



ミドリ･･･本当に性格が悪いな････。


まぁ、まだカンナの絵が無かっただけ救いなのかもしれない･･･。


『このミドリの絵、ムカつくな･･･。落書きしてやりたい･･･』
「ちょっとー！絵じゃないからそんなことしないで！」
『うわっ！？』


ビックリしてこけそうになった身体をランマルが支えてくれた。


きゅ、急に喋り出したから心臓止まるかと思った･･･！


「あはは！ごめんね、驚かせて。それで調子はどうだい？誰か死んだ？」
「これは･･･人工知能かな」
「違うよー！ただのテレビ電話さ！」


それにしては口動いてるけど･･･。



「ミドリ･･･一つだけ教えてよ」
「･･････ん？」
「君は･･･このデスゲームの黒幕なのか？」
『････！！』
「シン･･･」


一気に空気が張り詰める。


そうだ････その可能性を頭に入れてなかった。

ミドリが黒幕･･･全然あり得る話だ。


「あはは。真実は･･･自分の手で掴み取るんだ。そう教えたでしょ･･･？」
「･････」
「ああ･･･落ち込まないでよ。隠すつもりは無いし･･･」


ミドリはそう言うと少し声のトーンを落とした。


「そろそろみんなには･･･知ってほしいんだ」
「何をだよ･･･！？」
「全てさ･･･。僕との失われた思い出や･･･アスナロが君達を殺し合わせる理由も･･･ね」
「････！」
「ああ、でも･･･先にAには言っておこうかな」


みんなの視線が私に集まる。

自然と冷や汗が流れた。


何を言われるんだろう･･･？


「君はね、本来このデスゲームに参加しなくて良かったんだ。アスナロも君は全くのノーマークだったって言ってたしね！」
『それは知ってる。･･･私のことを気に入ったから推薦したってふざけた奴がいたことも』
「あれ、もう知ってたの？あはは、あのね。君を推薦したふざけた奴っていうのは＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿僕のことだよ」
『････は？』
「僕が君を気に入って推薦したんだ。どう？びっくりした？」


ミドリは楽しそうに声を弾ませた。

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