今日からおまわりさんの犬になります。４【篠木敬二】

犬＊１６５話＊ ページ23

「････もういいんです･･･。ありがとう、みなさん････。･･･ありがとう、サラさん」
「････カンナ･･･！！」
「･･･ソウさんをよろしくお願いします･･･みんなで･･･仲良く･･･」
「首輪装置･･･『人間フラワー』作動します･･･！」


無慈悲にも処刑は開始された。


私達の意志を無視して。




「痛い･･･首が････！」


どうしてこんな残酷な光景が広がっているんだろう。

普通ではあり得ない････非日常が目に映っている。

流石にこんな死に方を見るのは初めてだ。



･････どうして、なんて。

分かり切ってるくせに。



私達が選んだから。

私達がカンナに投票したからこうなっているんだ。


それ以外の何でもない。



「ああぁッ････！！」


カンナの苦しそうな声が頭に響く。

耳にこびりつく。


『････もう････止めて･･････』


馬鹿じゃないの？


選んだのは自分のはずなのに。


「ああぁッ････！！ああぁッ････！！」
『あああ･･･嫌だ････やめて････！』


どうしてそんなことが言える？




「ああああああああああぁぁ･･･ッ！！」


････ついにカンナは息絶えてしまった。




･･･ごめん。ごめんなさい、カンナ。


カンナやケイジさんに説得されたから、なんて･･･そんなの逃げ道を作っているだけだった。

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