また明日。《3》

♯106 ページ6

月曜日

先週までとは全く違う月曜日


学校が終わって急いで帰って着飾る必要も無ければ時間を気にせず友達と遊んで帰れる

スケジュールがごっそり空いてしまった淋しさはあるけど、尊人さんに会えなくて心にぽっかり穴が空いてる……なんて事は全く無かった

まだ、昨日の今日だからそう思うのかもしれないけど

夕方、尊人さんから連絡があった
会ってもう一度話そうって
ホテルが嫌なら、外で会おうって
もちろん、断わった
会って話すことなんて、何も無いから

今日は、あの映画館に行く事にした
ずっと行ってなかった映画館
元々は尊人さんと会った後のリセットの為に通ってた場所
もうその役目も無くなったから今日が最後
最後に、藤原さんに会って話したかった

今日は偽りの私じゃない本当の私
服装も髪型も全然違う、全く背伸びをしてない普段の私

藤原さん、気付いてくれるかな？
壱馬さんみたいに、気付かないかも？


A「……こんばんは(笑)」


樹「あっ……雰囲気違うね(笑)いいじゃん、可愛い(笑)」


A「…………え？……ありがとう……ございます」


普通に気付いたし、全然驚いてない……？


A「私って……分かります？」


樹「え？どういう事？分かるよ(笑)」


A「藤原さん、今日映画見ますか？」


樹「や、特に今見たいのやってないから、どっちでもって感じなんだけど」


A「あの……少しお話出来ませんか？」


樹「え？いやっ……」


A「あっ、あの、無理なら全然大丈夫です(汗)」


樹「いや、全然……俺も話したいし。ちょっとびっくりしたただけ(笑)」


A「良かった〜ありがとうございます(笑)」

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