冷たい心に愛という温もりを (ページ4)

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｢あ、もうバイトの時間だ｣

時計を見るとバイトまであと20分

行きたくないな…

でも行かないと、稼げない

私はバイトの人達にも愛されていない

私どこまで嫌われ者なんだろう…

重い体を起こしバイトの制服を着て家を出た

｢おはようございます｣

店長｢おーおはよう。今日水凪衣ちゃんと誰だっけ？｣

｢今日は私と麗々(らら)です｣

店長｢おー麗々ちゃんも来るのか！｣

と、張り切り厨房に入った

はぁ…何で人間って人によって態度を変えるのだろうか

私と2人の時だけは塩対応なのに麗々や他のメンバーの時はいつもあんな感じだ

私が何をしたというのか

私のバイト先は近所の小さい飲食店を営んでいる

だからご近所さんや常連さんが多い

麗々こと宇留鷲麗々(うるわしらら)は私と同い年で中学校が一緒

私とは(いちよう)仲はいい

頼りがいのある人で愛嬌もいい

私は手を洗い、ホールへ向かった

麗々｢遅れてすみません！！｣

店長｢おー麗々ちゃんおはよう！｣

麗々｢おはようございます店長！Aちゃん！｣

｢おはようございます｣

店長｢もう麗々ちゃん！5分も遅れてるよ！あ、今日も可愛いね！｣

麗々｢すみません寝坊しちゃって！んもう！可愛いのは辞めてください店長！｣

はぁ…私が寝坊したら次は気をつけるようにとキツめで怒られたのに麗々が来るとこうだ

やっぱり納得がいかないな

麗々｢よろしくお願いします！｣

｢よろしくお願いします｣

店長｢よろしくね！夜だからあまりお客さん入らないと思うけど先誰か休憩行く？｣

麗々｢どうするAちゃん？｣

｢私はどちらでもいいよ｣

店長｢じゃ先水凪衣ちゃんから行く？｣

｢分かりました｣

私はお冷を持って裏へ入った

近くにある椅子に座り教科書とワークを開けた

テストも近いということもありテスト勉強を始めた

麗々｢え〜そうなんですか！｣

店長｢そうそうそれでね！｣

ホールから楽しそうな声が耳に入った

はぁ…店長と2人だけの時私の場合はあんな楽しそうじゃないんだけどな…

でも大丈夫

もう誰とも比べない

大丈夫慣れてるから

｢大丈夫…大丈夫…｣

私はキンキンに冷えたお水を飲み勉強を再開した