＊ ページ30
『はッ……？』
勢いよく起き上がると、バラバラと音をたてて落ちていく色とりどりの宝石。
起き上がったということはアレは夢かと一息つく、が。
あまりにも夢と同じ宝石ばかりが転がっていたから、本当にあの組織があるのかと思い[奇病対策本部 番号]とスマホで検索していた。
……そんなものは、勿論なかったんだけども。
『また……とまんない。』
あまりにも俺にとって残酷な夢で、これが本当の悪夢だって思い知った気がした。
止まらない、止まらない。
震えも涙も。
だって
[通報人：シルクロード]
少しだけ夢と現実が重なることだってあったりするし
……もしかしたら、心の中で耐えてるだけでシルクは無理してるかもしれない。
いやそんなことは＿＿＿＿＿＿＿＿
『あー、もう。わっかんないよぉ……！』
考えれば考えるほど嫌な想像しか浮かばないこの頭を割ってしまいたかった。
頭を抱えても出るのは汗と、宝石だけ。
『こんなもの……ッ！！』
手元にあった2個の宝石を壁に力いっぱい投げつける。
大きな音をたてて、パラパラと床へ破片が散らばった。
黄色と紫の破片。
“ｶﾞｼｬﾝｯ”
気がつけば、それを夢中で踏みつけていた。
『こんなものが……あるからッ！！！』
“ｸﾞｼｬｯ ｸﾞｼｬｯ”
『俺はッ！！僕はッ！！！』
音は次第にぴちゃぴちゃと鳴るようになった。
破片が砕ける音ではなく、自分の足が傷つく音に変わっていて黄色と紫の破片も赤い液体で浮いていた。
ふと我に返り、それまで感じてなかった足の痛みが今になって届く。
『何してるんだろう、俺。』
どうせ宝石が止まらないなら、外にも出られないし傷の手当だけして家に引きこもろう。
このまま動画を撮りに行ったって、何も出来ないだろうから。
そう考えて携帯の電源を切り、傷を洗い流すために風呂場へ向かった。
*
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カイ - 感動してます。更新待ってます！ (2020年1月11日 20時) (
レス) id: 7192b6431b (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - エイジくんの話…書いてくれてありがとうございます… (2019年2月2日 20時) (レス) id: 5083d910a8 (このIDを非表示/違反報告)
?ひまわり?(プロフ) - えいちゃんの話・・・(´TωT｀)書いてもらえて嬉しかったです。感動です (2019年1月30日 20時) (レス) id: 19333092ac (このIDを非表示/違反報告)
まちゅ@三度目の正直(プロフ) - エイちゃんの話、感動です(´；ω；｀)書いてくれてありがとうございます。 (2019年1月30日 19時) (レス) id: b1133c30ec (このIDを非表示/違反報告)
琳寧冬月(プロフ) - 続き読みたいです！頑張ってください！ (2019年1月20日 22時) (レス) id: 9d24b8e5ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てぃろ | 作成日時：2017年7月17日 9時
