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カメラを落としそうになるくらい手が震える。
いや落としそうだから思わず机にドンッと乱暴に置いてしまった
マサイ「おい!丁寧に扱えって______」
『ごめん。』
ごめんね、マサイ。と俺は呟いた
そして気がついてしまったことを言おうか言わないか迷ってしまう
頭で考えれば考えるほど涙となって溢れだした
きっと、マサイは自分が写真で透けてしまうことを知っていたんだ。
それを自分で理解した上で、その分メンバーにカメラを向けていたのだと。
マサイ「なんでぺけ……どうした?」
『なかなかマサイが普段写真に写らないから……最高にかっこいいマサイの姿を……俺が撮ってあげようと思って……そしたら……』
そう言って先ほど撮った写真を見せると
マサイ「あ、これ前兆だよ」
『……へ?』
あまりに冷静な言葉に俺は顔を上げる
マサイ「消える前兆。ほら、今見て?俺の腕」
写真の透けてる腕と同じところを見るとだんだん薄く消えていっているのがわかった
慌てて触れるとジワっ……と肌が戻ってくる。
と、いうことは……?
マサイ「だから気にすることじゃないよ?
前兆が終わったら普通に写真にも写るからw
っていうか、そんなこと思ってくれてたんだな!
……ありがとう。」
俺の勘違いだったみたい(苦笑)
マサイ「じゃあ、今日はたくさんぺけに俺の写真を撮ってもらおうかな」
『……!うん!!撮る!!』
そして俺はマサイのとびきりいい笑顔をカメラでおさめたのだった。
end.
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くろねこ - すごくいいお話ですね!!!知らない奇病がありました!ありがとうございます! (2019年8月27日 22時) (レス) id: 31068e6548 (このIDを非表示/違反報告)
Remi - めっちゃいい話ですね。途中で泣いてしまいました… (2019年8月12日 16時) (レス) id: 44000ccc91 (このIDを非表示/違反報告)
ひー君 - 感動して涙出てきた。 (2018年7月27日 15時) (レス) id: bbde67de0e (このIDを非表示/違反報告)
かこ - たんじょう石がオパールでよかった (2018年6月23日 17時) (レス) id: 1080e0d54d (このIDを非表示/違反報告)
コタロー(プロフ) - この作品の一番最後のお話が好きです!泣けますね。これからも頑張って下さい! (2017年7月23日 17時) (レス) id: 59c213c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てぃろ | 作成日時:2017年3月6日 19時