人生を楽しく ページ20
深夜練が終わってLINEを見るとシルクからきていた
今夜、飲もうぜ！と。
なかなかそんなお誘いもないからウキウキしながらシルク宅へ向かった
『おじゃましまー……』
ンダホ「ザカー！！！」
巨体が俺の体を押し潰すように抱きつく
酒臭い……酔ってるんだな？さては
シルク「よ！そのプーさんはそこにほっといていいから来いよ」
その言葉通り、ダホをポイッと玄関に投げ倒して
リビングに座り込んだ。
シルク「ったくよぉ……お前も動画撮るって時に帰るんだからよぉ……」
『本当は出たいんだけどねwごめんごめんw』
缶ビールを片手にケタケタ笑いながら話す
こんなことした、動画でハプニングがあって……
そんな内容の話。
酒に強いシルクでも場の雰囲気で気持ち良く酔ってるのだろう
シルク「……なぁ、ザカ」
『んー？』
シルク「時計、どーなってんの？」
……いや、そうでもなかったらしい。
『おらよっ』
シルク「うわ！投げんな！！」
落ちたらどうすんだ、そう言いながら時計を眺めるシルクの目は丸くなっていた
シルク「……あんま進んでないようで、ちゃっかり進んでんだな」
『まあ俺らも大人だしな、前なんて一気に10分くらい進んでたからビビった』
シルク「怖いって……思ったろ？」
『最初はね』
有効に、時間を使わなきゃ。と思ったあの日
俺は一つ癖ができた。
それは
『こんな小さな時計一つが病気って、じゃあマサイはダホはどうなるんだ。って
それに比べれば俺の病気……って呼んでもいいか分からないモノに怖がってたら駄目だって思って。
だから、なるべく見ないようにしてるんだよ。』
時計を見ないこと
シルク「強くなったな、ザカオ」
『……そうかな？』
きっと見てしまったら 恐怖心を感じたあの日のように考え詰めてしまうと思ったから
これは自分の人生を思い切り楽しむ方法でもあった
『シルク、頼みがある』
シルク「最近俺頼み事多いなー。で？なに？」
『この時計、シルクが持っててよ』
シルク「いいよー、って……ん！？」
『ありがとう、じゃあ俺そろそろ帰るわ』
返事も聞かずにシルク家をあとにする
自分勝手な行動だとは思うが、シルクだからこそ託せることだった。
『……精一杯、生きますか。』
その後にシルクが時計を返しにきたのは、また別の話。
end.
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くろねこ - すごくいいお話ですね!!!知らない奇病がありました！ありがとうございます！ (2019年8月27日 22時) (
レス) id: 31068e6548 (このIDを非表示/違反報告)
Remi - めっちゃいい話ですね。途中で泣いてしまいました… (2019年8月12日 16時) (レス) id: 44000ccc91 (このIDを非表示/違反報告)
ひー君 - 感動して涙出てきた。 (2018年7月27日 15時) (レス) id: bbde67de0e (このIDを非表示/違反報告)
かこ - たんじょう石がオパールでよかった (2018年6月23日 17時) (レス) id: 1080e0d54d (このIDを非表示/違反報告)
コタロー(プロフ) - この作品の一番最後のお話が好きです！泣けますね。これからも頑張って下さい！ (2017年7月23日 17時) (レス) id: 59c213c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てぃろ | 作成日時：2017年3月6日 19時
