両想い…なんですね。 【ハイキュー】 【日向翔陽】

またな…だろ？ ページ32

部屋にみんなでお布団を敷く。
押入れから出そうとして、お布団の下敷きになってみんなに笑われた。

なんだか、使い古されてるからか知らないけど、おばあちゃん家みたいな、落ち着く匂い。


白「よし、全部敷いたな」


みんな、それぞれ好きな場所を陣取って、寝転がる。


清「電気消すよ」


明るかった部屋は、突然真っ暗に変わる。
今日は疲れたな、精神的に。

足も怪我しちゃったし…

足のことを思い出すと、どうしても翔陽くんが頭に浮かんでくる。
このままだと眠れなくなりそうなので、一旦頭から消した。

しばらくすると、ちょっとずつ意識が遠のいていって、気付いたら、私は夢の中にいた。


後から聞いた話だが、私が寝た後、みんなは女子会を開いてたらしい。

内容を聞くと、


清「な、なななんでもないの！」


と、誤魔化された。
一体、何を話してたんだろう…


清「Aちゃん、起きて。朝だよ」


『んぇ、もう…ですか…おはようございます…』


ぼけっとする頭を必死に動かしながら、体をゆっくり起こす。
顔を洗って気分をシャキッとさせて、準備に取り掛かる。

足も、痛みはだいぶ引いた。
まだ、ちょっと痛いけど、結構普通に歩けるようになった。

朝ごはんの準備に、練習の手伝い。
昨日できなかった分、今日もっとやらなきゃな。

春高までの残された時間。

みんなの邪魔をしないように。
役に立てるように。
頑張んなきゃ。
だって、一番頑張ってんのは、みんななんだから。


『翔陽くん、ナイスキーっ！』


日「っ！おう！」


今日も、あなたの笑顔が眩しいです。



合宿二日目が終了。
私たちは、帰らなきゃいけない。


雀「春高で会おうな！」


白「また、会えるよ！」


清「うん！」


私たちは、硬い約束を交わした。
会えるんじゃない。会うんだ。


日「やっぱ、強かったな」


『うん』


日「でも、負けねぇかんな！今度は絶対、梟谷と、負けたら終わりの試合やるんだ！」


『うん！』


私たちは、梟谷の人たちに手を振り、バスに乗り込んだ。


木「ヘイヘイヘーイ！またなーっ！」


後ろから、大きな木兎さんの声が聞こえる。
ばいばいじゃなくて、またねって言葉が、わたしにはやけに重く聞こえた。

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